「 超可愛い~ 」厳かな神社に響く黄色い声。専属カメラマン以外禁止の場所で無許可撮影を繰り返す大人たち。コスプレ化する七五三が抱える大問題
七五三とは日本の伝統的な行事のひとつ。その季節が到来した。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。 「七五三は子どもが健やかに成長したことを神様に感謝し、これからの無事を祈るお祝い事です。数え年で3歳、5歳、7歳になった年の11月15日に行われることが一般的。今週末は関東では天気も良く、最高の日和だったのではないでしょうか?」。 平安時代に宮中で行われていた3つの儀式にさかのぼるという。 「神社へのお守りに加え、昔は写真館などで撮影をしたものです。しかし、昨今ではプロのカメラマンを依頼し、当日外での撮影をする人も増えているそう。家族が揃う行事でもあるので、カメラに残しておきたい、その気持ちは理解できますよね」。 しかし、その写真撮影が今物議を醸していると言うのだ。今回は実際に七五三を行った神社でトラブルに見舞われたと話すある家族に話を聞いた。 -------------------------------------------------------------------
宮本ふみさん(仮名・39歳)は、5歳と7歳の子を持つ母だ。今年はまさに七五三に当たる。半年以上前から、神社の貸衣装サロンとメイク室、カメラマンを予約して当日を迎えた。 「昔からその神社に参拝をしているので、そこにお願いをすることにしました。クラシックな写真室での撮影も逆にまた新鮮かなと思って。こんなことでもない限り、両家揃って写真なんて撮らないので良い記念になるかなと思ったんです」。 ふみさん家族は、混雑を避けて11月の初旬に撮影と参拝を済ませたと話す。しかし、そこであるトラブルに遭遇したというのだ。 「出張カメラマン?っていうのかな。そういう人を連れたご家族が2家族参拝しに来ていて、神社の人と言い合いになっていたんです…。せっかくの祝い事なのにすごく残念な気持ちになりました」。 ふみさんの訪れた神社では、専属カメラマン以外の撮影は固く禁じているとHPに掲載されていたそう。 「実はママ友の中にはこの委託カメラマンや出張カメラマンに依頼して撮影をした人が数人いました。なんでも映える写真が撮れるんだとか。その話を聞いたとき、違和感があったんですよね…。七五三って映える必要ある?って。確かに子供の可愛い写真を残しておきたい気持ちはありますが、華美なものを求めてはいません。だから、私は神社の専属カメラマンにお願いしたんですけど」。 ふみさん家族がちょうど境内に出て、撮影をしたときだ。後ろで黄色い声が聞こえたそう。 ーかわち~♡ ージャンプしてみましょうか!