茂木外務相が就任会見「包容力と力強さを兼ね備えた外交」
第4次安倍再改造内閣で外務相に起用された茂木敏充氏は11日夜、外務省で就任会見に臨み、「安倍首相が積極的平和主義の立場から展開してきた地球儀を俯瞰する外交を、さらに前に進めるために包容力と力強さを兼ね備えた外交を展開していきたい」と打ち出した。 【動画】茂木外務相が就任会見 ラブロフ外相と「できるだけ早く話したい」
ラブロフ外相と「できるだけ早く話したい」
具体的には、包容力とは「多様性を尊重し、調整力を発揮すること」、力強さとは「リーダーシップを取って行動力を発揮すること」だと説明。 会見の冒頭発言では、日本外交の基軸である日米同盟をさらに進化させ、拉致、核ミサイルなど北朝鮮をめぐる問題への対応や、中国、韓国、ロシアを始めとする近隣諸国外交、緊迫する中東情勢への対応などを推し進めていくとした。 これまで経済再生相として担当してきた日米貿易交渉も引き続き担当するといい、「9月末の協定署名に向けて全力で取り組んでいる。日米双方にとってウィンウィンとなる協定をしっかり仕上げたい」と意気込みを語った。 韓国との間で対立が続く元徴用工問題をめぐっては「(韓国側と)意思疎通はしていく」と述べた。 北方領土問題の絡むロシアとの平和条約締結に向けた交渉では、安倍首相から「できるだけ早くラブロフ外相と話をしてほしい」と言われたと明かした。「できるだけ早く話をしたい。粘り強く交渉に臨んでいきたい」と意欲を見せた。膠着状態にある日ロ交渉だが「忌憚なく意見交換することから始めたい。お互いの立場、違いがあるが、それを乗り越えていくのが外交であり交渉」だと持論を語った。