キーケースはコラムに固定するほどのこだわり「どっぷりハマってしまったので、今後もセルシオとともに楽しい人生を歩んでいきたいです」オーナーの理想を具現化した個体
【1994年式 トヨタ セルシオ C仕様】 それまで、世界の一線級で活躍する高級車は欧州車ばかり。しかし、日本車が世界で通用することを証明したのが、10系セルシオだったのだ。 【画像19枚】エレクトロマルチビジョンは後期から用意され、C仕様のみのオプション。シフトノブも後期で意匠を変更。ODボタンが横に配された。コインケースは、前期はプッシュオープン式だったが、後期ではボタン式に変更。そして注目は純正キーケース。ケースに鉄板、ステアリングコラム内に磁石が内蔵されており、マグネットでコラムに固定することができる この個体は、冒頭で触れたオーナーの理想を具現化したもの。ベージュのボディカラーはセルシオに興味を持ち始めたときからあこがれていたが、不人気色ゆえに見つからず、長い間あこがれのままとなっていた。 しかし約2年前、偶然にも中古車販売店で発見し、理想の一台を作るべく入手した。そこで、レストア予定だったFパッケージをドナー車に変更し、各パーツを移植。そしてさまざまな苦労がありながらも、ベージュのFパッケージが完成したのだ。こうして理想の一台を手にしたオーナーは、「10系セルシオにどっぷりハマってしまったので、今後もセルシオとともに楽しい人生を歩んでいきたいです」と締めくくった。 次は寒冷地仕様車を仕上げます オーナーは、10系セルシオの知識がとにかく豊富。もはや開発者や技術者かと思ってしまうレベルで、聞いているこちらも何を言っているのか分からないほど。とはいえ、さまざまなアドバイスをくれ、作業を手助けしてくれるカーサポート大森のスタッフ(写真右)の協力があってのことで、「いつも感謝しています」と話す。なお、後期C仕様Fパッケージの寒冷地仕様車を入手したので、今後はそちらを仕上げる予定だそうだ。 1994年式 トヨタ セルシオ C仕様(UCF11) 全長×全幅×全高(mm) 4995×1830×1410 ホイールベース(mm) 2815 トレッド(mm) 1565(前後とも) 車両重量(kg) 1790 エンジン型式 1UZ-FE型 エンジン種類 V型8気筒DOHC 総排気量(cc) 3968 ボア×ストローク(mm) 87.5×82.5 圧縮比10.0:1 最高出力(ps/rpm) 260/5400 最大トルク(kg-m/rpm) 36.0/4600 変速比 1速2.531/2速1.531/3速1.000/ 4速0.705/後退1.880 最終減速比 3.916 ステアリング ラック&ピニオン サスペンション ダブルウイッシュボーン(前後とも) ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも) タイヤ 225/60R16(前後とも) 発売当時価格 580万円 初出:ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部