人気ヘア&メイクに学ぶ「服の魅力を引き立てるネイル」の選び方とは?
プロたちはネイルをどんな存在ととらえているのだろう。服やほかのメイクとのバランスをどのくらい考え、色選びをしているのだろう。GISELeにたずさわるヘア&メイクに、その理論を聞きました。 ≫【写真・ネイルの選び方一覧】ヘア&メイクに学ぶ「ネイルと服の関係性」この冬のおすすめネイルカラーとあわせたいコーディネートを考察
「意図を持って王道のカラーを選ぶ」 【岡田知子さん】 TRON所属。今号のメイクページを担当。女性の色香や美しさを引き立てるテクニックにファンが多数。 Q.現場に持ち込むネイルの本数は? 64本 Q.使用頻度の高いブランドって? CHANEL,SUQQU,uka Q.モデルやスタッフにほめられる1色は? 「どこの?」とよく聞かれるのは、SUQQUの期間限定色。日本のブランドらしい風情のある色合いがキレイ。 Q.ネイルを選ぶポイントは? ネイルは、女性像のコントロールに一役買うもの。衣装がワンピースだとして、合わせるネイルがピンクなのか、ブルーや黒など暗色なのかで、着ている人の性格や背景がまったく別物になると考えます。 ファッションに大きく関係するとわかったうえで、個人的には引き算ネイルが今の気分。あえてトップコートオンリーにしたりベージュを塗ったりするのが好きです。服にトレンドが出やすいぶん、ネイルはクラシックなブランドの王道的な色にとどめ、ミーハー感をならすことも。 そういうときはCHANELかDIORをよく使いますが、CHANELは知的で上品、DIORは少しやんちゃな印象があり、ポジティブやハッピーという言葉が似合う。ブランドが持つ雰囲気をとり込みながら、ベーシックなネイルこそ慎重に仕上げます。
「めざすテーマに近づくために色を選ぶ」 【小澤麻衣さん】 mod’s hair所属。GISELeではファッションページのヘア&メイクを担当。先に女性像を決めて考え抜かれたメイクにはほどよい抜けがあり、服の魅力を引き立てる。 Q.現場に持ち込むネイルの本数は? 77本 Q.使用頻度の高いブランドって? CHANEL,ADDICTION Q.自身でも使用している1色は? ukaのpedicure studyシリーズ。ペディキュア用に作られた鮮やかな色を手に塗るのも好き。 Q.ネイルを選ぶポイントは? 企画のテーマや趣旨に応じて、ネイルを入念に検討するほうだと思います。同じ黒の服でも、タイトルのテンションや撮影場所によって、思い浮かべる女性の姿は変わるもの。 撮影前、どんな服をどんな見せ方で紹介するのか打ち合わせし終えたら、モデルの人物像はどういうものがふさわしいか、自分の中でもう一度考えます。昔映画で観たワンシーンをヒントにしようとか、パリに住む女の子から着想してみようとか、人物像が浮かんできたら、それをうまく表現できるリップやネイルの色を順に組み立てるイメージ。 それだけで印象が強い赤は、GISELeの撮影だと選ぶ機会が少ないですが、想像したストーリー(たとえば、ボーダーをレトロに着こなす女性)を表現するためのツールととらえれば、失敗なく活用できるようになります。
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