[岡崎友紀さん]「おくさまは18歳」から半世紀…人工股関節の手術は大成功 今も元気「なんたって70歳!」
60歳を過ぎてヨタヨタ歩きに
――日常生活に困難を感じるようになったのはいつぐらいですか。 10年ぐらい前、60歳過ぎてから、がぜん悪くなりました。爪を切る、ソックスをはく、ズボンを脱ぎはきする。そういうことが大変。歩くのも脚が上がらないのでヨタヨタしか歩けず、ちょっとしか前に行かない。 しゃがめないから、足元のものを拾うにも、下半身はまっすぐのまま、上半身を曲げて手を伸ばすしかなくなって。何もかも大変でした。 講演のとき、足元に置かれたマイクを拾おうとして、しゃがめないから上半身を曲げて取ろうとしたら、ローヒールの分だけ頭が前にいっちゃって、そのまま、どどーんと客席に落ちてしまったこともありました。幸い、ケガはなくて、「だいじょうぶです」って立ちあがりましたけど。
「おくさまは18歳」の演技も影響?
――診断がついたのはいつ頃でしょうか。 ちゃんとお医者さんに診ていただいたのが、2022年、手術の2か月ぐらい前です。変形性股関節症という診断でした。 丸くなくてはいけない大腿(だいたい)骨の先が、四角くなって、骨盤にぶつかっていました。これでは体も動かなくなっちゃう。すぐ手術を決めました。 ――演技や踊りをされてきた影響ということはあったんですか。 「おくさまは18歳」は、ロケ地は階段と坂ばっかり。ヒールを履きながら走るシーンが毎回ありました。若いからうっかりしてましたけど、股関節に影響あったんじゃないですかね。 踊りも小さい頃からやっていたんですが、忙しさから、体のメンテナンスをしてなくて。人間ドックに行くということすら思いつかないようなハードスケジュールでしたから、それがいけなかったのかと思います。 人工股関節の手術をされる方は、同じように年齢を重ねて、股関節をたくさん使ってきた方が多いのでしょうね。 ――術後は、痛みはありましたか。 ゼロです。麻酔の注射が怖くて怖くてしかたがなかったのですが、知らない間に寝ていました。麻酔から覚めた後も、痛いと思ったことがありません。本当にありがたかった。 ――リハビリは大変でしたか。 最初にベッドから車椅子に移動するだけでも、自分の体がこんなに重いんだって、びっくりしました。ずっとヨタヨタ歩きをしていたから、筋肉が衰えているんですよ。ですからリハビリは、今まで使ってなかった筋肉を、股関節を動かすための筋肉に戻すため。 最初は車椅子に乗ってリハビリ室に行って、歩行器を押して歩く練習。次に両手でつえをついて歩く。つえが1本になったら退院です。 右脚の股関節のときは、手術後9日で退院。左脚のときは7日。退院した段階でもまだつえをついてる状態です。