久保建英、W杯ドイツ戦以来の左ウイング先発で奮闘!! ソシエダを今季EL初白星に導く
[10.24 ELリーグフェーズ第3節 マッカビ・テルアビブ 1-2 ソシエダ] UEFAヨーロッパリーグ(EL)は24日、リーグフェーズ第3節を各地で行い、MF久保建英所属のソシエダ(スペイン)はマッカビ・テルアビブ(イスラエル)に2-1で勝利した。久保は4-3-3の左ウイングにポジションを移し、今季のELで初の先発出場。随所にチャンスメイクを行いつつ、2本のシュートを放つ奮闘を見せ、今大会初白星に貢献した。 【写真】「昇天した」「救急車で運ばれちゃう」伊東純也のモデル顔負けショットに大反響…久保建英らも脱帽 ソシエダは1分1敗の未勝利で迎えたELリーグフェーズ第3戦。中立開催地のセルビア・ベオグラードに乗り込んだ。これまでの初戦ニース戦(△1-1)、第2戦アンデルレヒト戦(●1-2)では久保をベンチに回すターンオーバー布陣を採用し、5-3-2のオプションシステムで臨んでいたが、この日は久保を初めて先発起用。システムも4-3-3に戻した。 また久保は左ウイングでの先発出場。久保がベンチに回ったラ・リーガ前節ジローナ戦(○1-0)では、FWミケル・オヤルサバルが右ウイング起用で高いパフォーマンスを見せていたことから、この起用がキープされる格好となった。久保はソシエダ加入以降、左サイドで先発起用されるのは2022年10月6日のELシェリフ戦(○2-0)以来2年ぶり2回目となった。 久保にとっては左ウイングは日本代表を含めても2022年11月23日のカタールW杯初戦ドイツ戦(○2-1)以来という不慣れなポジションだったが、この日は相手とのクオリティー差を随所に発揮。まずは前半10分、左サイドの高い位置で相手のファウルを誘い、FKを獲得すると、同12分には守備のプレスバックでイエローカードを受けたが、同17分にはカットインからの右足インスイングクロスでチャンスメイクした。 さらに前半18分には左サイドでパスを受け、相手の守備ラインのギャップをドリブルで突破すると、中央右寄りまでピッチを横断。右足アウトサイドで鋭いグラウンダーパスを右に通すと、そこからの連係でMFベニャト・トゥリエンテスがペナルティエリア内への走り込みを見せ、鋭いクロスで右CKにつなげた。 するとそこからソシエダの先制ゴールが生まれた。MFブライス・メンデスの右CKがゴール前に送り込まれると、これに合わせたのはDFジョン・パチェコ。今夏のパリ五輪に出場し、一時は負傷離脱していたCBが高い打点のヘディングシュートでゴールマウスに叩き込んだ。 久保は前半25分過ぎ、セットプレーの流れで一時オヤルサバルとポジションを入れ替え、右ウイングでプレーする時間帯も続いたが、同30分ごろのCKを機に再び左ウイングのポジションへ。同44分、久保はドリブルで左サイドの深い位置を侵入すると、角度のないところから意表を突いた左足シュート。これはGKを強襲したものの、ゴールにはつながらなかった。 そのまま1-0で迎えた後半は相手の勢いに押される時間が続いたソシエダ。だが、GKアレックス・レミロの負傷で欧州カップデビューを果たしたGKウナイ・マレーロ、今季加入で守備に安定感をもたらしたDFナイフ・アゲルドが良いブロックでゴールを許さない。 すると後半14分、ソシエダは最初の選手交代。オヤルサバルとトゥリエンテスが下がり、FWシェラルド・ベッカーとMFセルヒオ・ゴメスが投入された。 すると直後、ソシエダがセットプレーから再びゴールを破った。B・メンデスが左CKをニアサイドに送り込むと、今度はパチェコがヘディングでフリックし、これが相手GKのファンブルを誘発。ファーに走り込んだFWウマル・サディクが押し込んだ。ただ、そこでVARが介入。ゴール前の競り合いでオフサイドポジションのアゲルドが相手選手を妨害していたとして、ゴールは認められなかった。 プレー再開後、オヤルサバルが下がったことに伴い、久保は右ウイングにポジションを移すかと思われたが、そのまま左でプレー。左右両方でプレーできるベッカーが右ウイングに入った。それでも後半19分、ソシエダはこの起用が実って追加点を奪った。縦突破を見せたベッカーの右足クロスにS・ゴメスがゴール前で合わせ、2-0とした。 もっとも、その後も攻撃の起点は左サイドで継続。後半21分、久保が左からカットインしながらペナルティエリア内にトリッキーな浮き球パスを送り、B・メンデスが侵入するという良い攻撃の形も。また同25分、久保は左サイドからカットインし、右足で果敢にシュートを狙ったが、これは左に外れていった。 そして後半30分、ソシエダは2度目の選手交代。久保とDFジョン・アランブルに代わってMFアンデル・バレネチェアとDFアリツ・エルストンドを投入し、イエローカードも受けていた久保のプレータイムは75分間にとどまった。 2点リードで終盤を迎えたソシエダは後半36分、FWオシェール・ダビダのクロスをFWドル・トゥルジェマンに合わせられ、マッカビ・テルアビブに1点を返される。それでも同43分、マッカビ・テルアビブは途中出場のダビダが2枚目のイエローカードを受け、退場処分。最後は数的優位のソシエダがリードを守り切り、今大会初白星を獲得した。