中国人民銀行、必要に応じて国債を売却する用意-ロイター
(ブルームバーグ): 中国人民銀行(中央銀行)は、必要に応じて国債を含む低リスク債券を売却する用意があると、ロイター通信が30日報じた。人民銀が十数年ぶりに債券市場に参加する準備を進めているのかどうかを巡り、議論が再燃しそうだ。
この報道によると、中国に低リスク資産が欠けていることが人民銀のソブリン債市場復帰へのハードルかとロイターが質問したところ、人民銀は債券市場の変化および潜在的なリスクを注視すると回答した。
人民銀の計画はいまだ判然とせず、詳細も明らかでない。だが、市場の流動性を調節するために人民銀が国債の売買を開始する可能性を示唆した習近平国家主席の発言が今年3月に公表され、人民銀が流通債券市場に参入する可能性に投資家は注目を続けている。公開市場操作(オペ)での国債売買は、米国など主要国の中銀が活用している手法だ。
さらに最近では、人民銀は数カ月にわたる国債相場の上昇で、利回りが数十年ぶりの水準に低下したことに懸念を表明。利回り低下は資産バブルを生み、経済見通しを過度の悲観に陥れる恐れがある。
人民銀の国債保有高は近年ほとんど変わらず、2007年以降は大幅購入を実施していない。
この報道後、中国30年債利回りはそれまでの低下から切り返し、1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.55%を付けた。
原題:PBOC Will Sell Government Bonds When Necessary, Reuters Says (1)(抜粋)
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