介護と仕事の両立で国から「介護休業給付」が!知っておきたい「介護休業制度」の使い方
ご家族の介護は精神的にも体力的にも厳しいものです。 現役の方が、働きながらご家族の介護が必要な状態になると介護のための時間を捻出するのが大変なほか、休業期間の経済的問題も出てくるでしょう。 ◆介護休業制度の支給額は?申請方法などを紹介 そうしたときに利用したいのが、介護休業や介護休業給付金です。 本記事では概要や支給額、手続きの流れをご紹介すると共に、介護休業給付金を申請する際の注意点についても解説します。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
介護休業制度とは
介護休業は要介護状態になったご家族を介護するための休業のことです。 介護休業制度を活用することで、要介護状態にある家族1人につき通算93日まで3回を上限として分割して休業できます。 また、介護休業以外にも以下のような制度が用意されています。 ・通院の付き添い、介護サービスに必要な手続きなどを行うための介護休暇 ・所定労働時間短縮等の措置 ・時間外労働・深夜業の制限 ・一定の条件を満たすことで受けられる介護休業給付金 以下で、特に介護休業給付金について詳しく見ていきましょう。
介護休業給付金とは
介護休業給付金は一定の条件を満たすことで、介護休業期間中に給付金を受けられる制度です。 ●要件 介護休業給付金の支給要件には以下のようなものがあります。 1.介護休業を開始した日より前2年間に雇用保険の12ヶ月以上の被保険者期間があること 2.1に加え、パート・アルバイトなど有期雇用労働者の場合、介護休業開始予定日から93日から6か月を経過する日までに労働契約が満了することが明らかでないこと ●支給額 介護休業給付金の支給額は、介護休業に入る前の日額賃金のおよそ67%となります。 より具体的には、以下のような計算式が用いられます。 休業開始時賃金日額×支給日数×67% 実際にはハローワークに提出した書類により、支給額が決定されますが、厚生労働省のサイトでは、月額賃金ごとに概ね以下のような支給額となることが紹介されています。 ・平均して月額15万円程度の場合、支給額は月額10万円程度 ・平均して月額20万円程度の場合、支給額は月額13万4000円程度 ・平均して月額30万円程度の場合、支給額は月額20万1000円程度 ●給付までの流れ 介護休業給付金が給付されるまでの流れは以下の通りです。 ・介護休業の申請 ・介護休業の開始 ・介護休業の終了 ・受給資格確認と給付金支給申請 ・(書類に問題がなければ)支給決定通知書の交付 ・支給決定からおおむね1週間程度で給付金の振り込み 介護休業終了後に介護休業給付金の申請を行いますが、その際、以下のような書類が必要になります。 受給資格確認に必要な書類 3.雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書 4.賃金台帳、出勤簿又はタイムカード 支給申請に必要な書類 5.介護休業給付金支給申請書 6.(事業主に提出した)介護休業申出書 7.住民票記載事項証明書等 8.出勤簿、タイムカード等 9.賃金台帳等 詳しくは、勤務先の企業を管轄するハローワークに確認しましょう。