遠藤、勝ち越し王手 輝、7連敗で負け越し
大相撲秋場所(両国国技館)9日目の16日、東前頭8枚目の遠藤は西前頭6枚目の豪ノ山を下し、再入幕から2場所連続となる勝ち越しに王手をかけた。西前頭11枚目の輝は西前頭16枚目の北の若に敗れ、7連敗で負け越しが決まった。 【写真】遠藤(奧)は豪ノ山をはたき込みで破る=両国国技館 遠藤は立ち合いで左に変化。豪ノ山を難なくはたき込み、「プランの中の一つとしてあった」と明かした。4連勝と波に乗ってきており、「しっかりと相撲を取れるように準備する」と語った。 輝は北の若を突き放せず、寄りに屈した。支度部屋では眉間にしわを寄せてまぶたを閉じ、取材には「すいません」とだけ答え、悔しさをにじませた。 西十両14枚目の欧勝海は幕内優勝経験がある西十両11枚目の尊富士に寄り切られて3連敗。5敗目で黒星が先行し「強かった。切り替える」と前を向いた。 ●炎鵬無傷5連勝 「復帰後一番いい相撲」 西序二段31枚目の炎鵬(金沢市出身、金沢学院大OB、伊勢ケ浜部屋)は西序二段19枚目の千代大光(九重部屋)との全勝対決を制し、5連勝とした。 首の大けがで7場所連続休場し、復帰2場所目となる元幕内の炎鵬は低い攻めで前に出て相手を圧倒。押し出しで破り、「復帰して一番いい相撲だった」と納得の表情を浮かべた。この日は、かつて付け人を務めた宮城野親方(元横綱白鵬)が取組を見守り、炎鵬は「より一層気合が入った」と笑顔を見せた。 同郷の大の里について聞かれると「接点は全然なく、しゃべった記憶がないが、同じ中村(本名は大の里が中村泰輝、炎鵬が中村友哉)なので知っていた。昔から強いと思って見ていた」と話した。