「超目立ってたのに…」漫画に登場する「いつの間にか物語から退場していたキャラ」
■普段は清楚可憐だが、くしゃみにだけはご用心…『ドラゴンボール』ランチ
いくつもの長期連載作品が生まれている『週刊少年ジャンプ』(集英社)だが、その圧倒的な人気から新たなシリーズが展開され続けている作品といえば、鳥山明さんの代表作『ドラゴンボール』だろう。 バトル漫画の金字塔ともいえる国民的人気作品なのだが、本作のなかでも、とあるメジャーキャラクターが、ある時期から知らず知らずのうちにフェードアウトしてしまっている。それが、主人公・孫悟空の幼少期に登場したランチだ。 普段は黒髪のおっとりとした美女なのだが、くしゃみをすると人格が激変。髪色は金髪に変化し、暴力的な言動をする乱暴な人格になってしまうのだ。悟空らと出会う直前も、なんと“強盗”をしたことで警察に追われていた最中であった。 悟空らに連れてこられてからはカメハウスの面々にも溶け込み、しばらくはレギュラーキャラの一人として活躍。レッドリボン軍を殴り飛ばしたり、天下一武道会に駆け付けたりと見せ場も多かった。 そんなランチだが「サイヤ人編」以降出番がなく、本編からフェードアウトしてしまうことに。気になるそのゆくえだが、原作第196話にて、彼女は5年前に天津飯を追いかけ、どこかへと旅立ってしまった……という衝撃の事実がクリリンの口から語られている。 その強烈な個性と愛くるしい容姿から人気の高いキャラクターだったが、あまりにも唐突な退場に戸惑ってしまったファンも多いだろう。
■新アニメでの活躍に期待大!?『らんま1/2』小乃東風
数々の人気ラブコメ作品を世に送り出した高橋留美子さんの名作漫画『らんま1/2』。1987年から『週刊少年サンデー』(小学館)で連載された本作だが、現在、再アニメ化がされており、大きな話題を呼んでいる。 “格闘”とラブコメを融合した見どころ満載の本作において、連載途中でフェードアウトしてしまったのが、ヒロイン・天道あかねの初恋の相手として登場した小乃接骨院の小乃東風だ。 “東風先生”の愛称で慕われている存在で、接骨院に勤めていることから人体に精通しており、実は自身も拳法の達人であるなど、ラブコメ要素のみならず格闘要素もしっかりと兼ね備えている。 普段は丸眼鏡をかけた穏やかな性格なのだが、片思いをしているあかねの姉・かすみを前にすると奇行に走ったりと、ほかの面々に負けず劣らずの個性的なキャラクターだ。 当初は乱馬やあかねを治療したり、相談相手になったりと出番も多かったのだが、原作漫画では13巻での登場を最後に物語本編からフェードアウト。主要キャラの一人としての活躍が期待されていたものの、それ以降の出番はなかった。 ちなみに平成に放送されたアニメ版ではたびたび登場しており、アニオリ回にもちゃっかり顔を出していたりと、なにかと優遇されているキャラクターでもある。 現在放送されているアニメでも、あかねが彼に片思いしているシーンが描かれていた。新たなキャストを交え繰り広げられる新アニメで東風がどのような活躍を見せるのか、ぜひとも注目してみてほしい。 登場初期は物語を大いに盛り上げたキャラクターたちも、連載が続くにつれ新たな顔ぶれが登場し、気が付けば姿が見えなくなっていた……ということは少なくはない。「このシーンにあのキャラがいれば……」と、思わず考えてしまうファンもいるだろう。 だが、こち亀の戸塚のように、時代を経て思わぬ再登場を果たすキャラもいる。今後も名作たちを追いながら、彼らの再登場に期待しようではないか。
創也慎介