中国の大型連休 「万里の長城」に“人気匹敵”? スーパーに人が殺到
日テレNEWS
日本は10月7日から9日までの3連休でしたが、中国では9月29日から10月6日までの8日間の大型連休でした。のべ22億人の大移動で“思わぬ場所”に人があふれていました。今、中国で何が起きているのか、現地を取材しました。 ◇ 連休まっただ中、中国・河南省の街中で記念撮影をする家族がいました。ただその場所は一見、何の変哲もない建物の前です。しかし、続々と人が押し寄せ、長蛇の列ができました。 記者 「すごい行列です。200人以上が並んでいるでしょうか、長蛇の列ができています」 その目的は… 行列に並ぶ人 「食べ物を買う」 「買い物に来ているよ」 実はこの場所は、スーパーマーケットです。ただ、ある理由から中国メディアで有名観光地「万里の長城」にも匹敵する人気スポットと紹介されているのです。 記者 「開きました! オープンと同時に一目散に走って行きます」 店内には、スーパーには似つかわしくない光景が広がっていました。前に進めないほどの混雑ぶりで、頭の上に買い物かごを持ち上げる人もちらほら。 人気のワケは、食品にまつわる“型破りなサービス”です。 店員 「食べて違和感があったり口に合わなかったら返品できる」 買った食品が気に入らなければ、全額返金してもらえるのです。そのため、初めての食品でもためらうことなく挑戦可能になっているのです。 買い物客 「種類が多い。住んでいるところにはないものもある」 「非常によかった。でも人が多いね」 ◇ “新たな体験”を求める傾向が中国国内で強まっているようです。 そんな気持ちからか、話題になっている場所がありました。湖南省岳陽市の断崖絶壁にある不自然なオレンジ色の箱。実はコンビニエンスストアなのです。地上130メートルにあり、登山客しか立ち寄ることができませんが、“世界一不便なコンビニ”として人気だということです。 上海にも、人が殺到するスポットがありました。 フランスの租界時代の建物がある有名観光地のすぐ近くにも、大勢の人が集まっていました。お目当ては、壁に並んだスタンプです。若者の間でスタンプラリーがプチブームになっているのです。多くの観光地などで、手の込んだスタンプの数々も登場。スタンプを目的に観光地を巡る人もいるようです。 スタンプにハマる人 「癒やされます。勉強のとき元気づけられる」 一方、連休につきものなのが渋滞です。車が動かない状況に耐えかねてか、車の上で踊ったり、路上でマージャンをしたりする人の姿が目撃されていました。 ◇ “非日常”が広がった中国の大型連休。9日からは“通常運転”に戻り、ビジネス街には眠そうな人も多くいました。 9日から仕事 「仕事がしたくない。寝そべりたい」 「気持ちはすでに次の旅行を考えています」 中国・文化観光省による推計では、この8連休で中国国内を旅行した人はのべ8億2600万人にのぼるということです。