中国中銀、国債借り入れで国有銀行と連携-相場上昇の抑制目指す
(ブルームバーグ): 中国人民銀行(中央銀行)は国債の借り入れ計画で国内最大手2行を起用した。事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたもので、国債相場の上昇を落ち着かせるための一歩となる可能性がある。
関係者によると、人民銀は中国工商銀行と契約したほか、中国郵政貯蓄銀行とも国債借り入れについて協議中。人民銀が他の銀行と連携したかどうかや借り入れの時期と規模、および利率に関する計画は不明。また、人民銀が何らかの担保を差し入れるかどうかも不透明だという。
1日の声明で人民銀は、市場の安定した運営を維持するために国債を借り入れることを決めたと明らかにした。中国の指標国債利回りが記録的な低水準に沈む中での今回の発表は中銀が相場上昇を抑制するため後で売却する債券を蓄えているのではないかとの臆測を呼んだ。
人民銀は数カ月にわたり、中国の債券相場上昇を押し戻そうとしてきた。経済の先行きに対する悲観論と利下げ観測を背景に中長期債利回りは記録的な低水準に沈んでいるが、今回の中銀の措置で国債利回りを下支えする可能性はある。
人民銀にコメントを求めたが、すぐには返答はなかった。
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原題:PBOC Taps China’s State Banks for Bond Borrowings to Curb Rally(抜粋)
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