SUVスクーターはもはや世界標準!?「台湾キムコがダカールラリーをイメージした437ccモデルを発表」
きっかけはホンダX-ADV/ADV150?「SUVスクーター」が世界的に増加中
クルマの世界で今や人気&定番となったジャンル「SUV」。 ご存知の方も多いかと思いますがSUVとは「Sport Utility Vehicle」の略で、「スポーティでありながら多目的に使える乗り物」という意味になります。具体的には、高めの車高や4WD機構などでいわゆる乗用車より高い走破性を有しつつ、日常での快適性や実用性も備えているのが特徴です。 【画像10点】ラリーマシンをイメージしたスクーター!台湾キムコの「CV-R5」を写真で解説 そんなSUVのテイストを感じさせるスクーターが世界的に増加中。我々モーサイwebではかねてからこのトレンドに注目しており、勝手ながら「SUVスクーター」というジャンルで呼ぶことにしてきました。それらの中には、サスペンションを伸ばして最低地上高を高めていたり、ブロックパターンタイヤを履いていたりと、実際の未舗装路走破性が考えられているモデルも少なくありません。 その先駆けとなったのは、ホンダが2017年に発売した初代X-ADV、2020年に発売したADV150だと思われます(*)。 いや、オフロード系スクーターといえばBW’SやディオXRバハなど昔にもあったじゃないか、という声もありますが、それらはどちらかと言うとオフロードバイクのテイストをスクーターと融合させたものと言えるでしょう。 一方、我々がSUVスクーターと位置づけるモデルは、コンセプトとして「四輪のSUVの要素を取り入れた」と公言しているものや、シティーユースを意識したデザイン・使い勝手を備えているものです。 *註:ホンダ X-ADVはNC750シリーズのプラットフォームから生まれたモデルで、トランスミッションはCVTではなくDCTを採用。ホンダはスクーターのデザインと実用性を備えたモーターサイクルであり「大型クロスオーバーモデル」と位置づけていますが、当記事ではSUVスクーターの源流のひとつとしています。 SUVスクーター拡大の一例 ■ホンダADV350(2022年モデル~) ホンダは海外ではADVシリーズの上位モデルとしてADV350(350cc単気筒)を販売。初登場は2022年モデルから、フォルツァ350をベースに、ストロークの長いサスペンションを採用し最低地上高を拡大。ブロックパターン風タイヤも履く。 ■アプリリアSR GT200/125(2021年発表) エンデューロの要素をスクーターに取り入れた「アーバンアドベンチャー」をコンセプトとし、やはり、ストロークの長いサスペンションにブロックパターン風タイヤを組み合わせる。200、125とも国内販売されており、MotoGPマシンのレプリカカラーも設定されている。 ■プジョーXP400GT(2022年発表) エンジンはパワフルな400cc単気筒で、フロント17インチ、リヤ15インチのホイール径にピレリ製ブロックパターンタイヤを組み合わせオフロードの走破性を確保。それだけでなく「GT」の名が示すように、オンロードの走りや快適性も両立しているのが特徴。