藤原竜也ならではの微妙な視線、些細な表情に注目 『全領域異常解決室』第5話は“千里眼”
フジテレビ系ドラマ『全領域異常解決室』(毎週水曜22:00~)の第5話が、6日に放送される(※FODで先行配信・見逃し配信)。“不可解な異常事件”を「全領域異常解決室」(通称「全決(ゼンケツ)」)が解決していく同ドラマ。今回は、ヒルコの犯行声明による連続爆破予告事件だ。 【写真】『全領域異常解決室』第5話場面写真(全9枚)
■連続爆発犯事件を解決するのは千里眼の能力者!? 東京のあちこちで爆破予告が相次ぎ、ヒルコから犯行声明が出された。これまでの4件は全て爆発の1時間前にマスコミに向けて予告電話があり、そのすぐ後に警察に爆発物の場所を伝える電話があったため、未遂に終わっていた。 「全決」と警察による捜査会議では、爆発物設置付近の現場の映像を確認すると、全ての場所に謎の女性・豊玉妃花(福本莉子)が現れていた。雨野小夢(広瀬アリス)らは彼女がヒルコではないかと推測。一方、興玉雅(藤原竜也)はマスコミに予告している人間と警察に通報している人間は別だと話す。 そんな時、新たな爆破予告が届く。今回は爆破まで30分の猶予しかない。すぐに爆破場所を伝える電話が警察に入り、一同は現場へと向かう。その頃、現場では人々の避難が始まっていた。そこに薬剤師・生嶋未智(星野真里)がやってくる。 未智は爆発物が入ったカバンを見つけるが、逃げ遅れた子どもを助けようとして、爆風に巻き込まれ病院へと搬送される。病院では、幸い命に別条はなかった未智の取り調べが行われていた。現場から5キロほど離れた薬局で働いていた未智は、爆破予告のニュースを見た直後に薬局を飛び出し、公衆電話からどこかへ電話をかけていた。なぜ爆弾の位置が分かったのかと問われた未智は「私には“千里眼”の能力がある」と話す。そして、そこに未智の娘で小学1年生の未琴(諸林めい)もやってきて…。 予告の映像にもあったが、冒頭ではまさかのスタジアムでの爆破シーン。その演出とカメラワークは臨場感を引き立て、恐怖心をあおる。 ■今回登場する超常現象「千里眼」とは これまで「神隠し」「キツネツキ」「タイムホール」「縊鬼(いつき)」と、古来から伝わる様々な“超常現象”に便乗した犯行が行われてきたが、今回の「千里眼」とはどういうものなのか。 興玉の説明によると、「ブラックボックスの中を見分ける透視や、遠く離れたお宝を見つける力など、様々な逸話が残っています」とのこと。日本では明治期の御船千鶴子が著名だそうで、その名前をネットで検索すると様々な事例が出てきて、思わず読み入ってしまう。 ただ、これまでの“超常現象”とは、また違った形で事件への関わり方を見せてくる。興玉は「アメリカでは千里眼の能力が備わったサイキック捜査官が活躍していますし、人体に千里眼の能力が備わっていることは否定できません」と強調するが…。 ■興玉の手法に戸惑っていた小夢の心情に変化? 超常現象のスペシャリストとしてだけでなく、前回の放送では、見事なアクションシーンを魅せた興玉。千里眼の能力を信じようとしない小夢に対して、「頭ごなしに否定するのはよくありませんね」と言うおなじみの展開にはクスっとさせられる。 そんな興玉を演じる藤原は、今回も自ら身を挺して爆弾に立ち向かう姿や、常識にとらわれた小夢を制するシーンで圧巻の演技を見せるが、注目なのはそれとは対照的に各シーンで見られる微妙な視線、ちょっとしたしぐさや些細な表情だ。生嶋未智・未琴親子と接する場面は後半の推理につながる意味を持たせ、2人を見つめるまなざしには興玉の優しさを垣間見ることができる。様々なフィールドで多岐にわたる役を演じ、演技力に定評のある藤原竜也ならではと改めて感心させられる。 一方、「全決」に出向を命じられてやって来た小夢は、興玉のスピーディーかつ半ば強引な捜査方法に、はじめは戸惑っていたものの「常識という概念を取り払って考えてください」という言葉に影響を受け始め、心情に変化が。 さらに、AIのビッグデータの解析によると、国民のヒルコへの不安が50%を超え、第一等級の異常事案に格上げが決定。一般市民だけでなく、警察や「全決」も翻ろうさせられる。そしてついに明かされるそれぞれの登場人物の関係性や「全決」の本来の業務と真の目的とは……後半に向けてますます目が離せない。