まちは祭り一色…若狭地方に秋告げる「放生祭」開幕 福井県小浜市、山車がにぎやかに巡行
福井県若狭地方最大の秋祭り「放生祭(ほうぜまつり)」が9月14日、小浜市中心部の小浜地区で開幕した。山車(やま)や大太鼓などの「演(だ)し物」がかねや太鼓を打ち鳴らしながら、にぎやかに巡行し、まちを祭り一色に染め上げた。15日まで。 放生祭は同市男山の八幡神社の例大祭。380年余りの歴史があり、県無形民俗文化財に指定されている。同地区の24区が半数ずつ隔年で出番を務める。今年は山車(生玉、貴船、塩竃、竜田)、大太鼓(大原、大宮、鈴鹿)、神楽(鹿島、津島)、獅子(男山、多賀)、神輿(香取)の5つの演し物が各区の本陣などを巡る。 八幡神社で神事が行われた後、午前9時ごろから続々と宮入り。神楽の鹿島区はかさをかぶり、黄色い衣装に身を包んだ住民らが厳かな雰囲気の中、笛の音を奉納した。 各区の本陣の前では子供たちの元気で勇ましい獅子や大人たちの力強い大太鼓が披露された。この日の市内は最高気温35・6度の猛暑日。巡行中はこまめに休憩をとったりするなど、暑さ対策に腐心していた。 午後4時には市まちの駅・旭座周辺で演し物が集結する「宵宮勢擶い」が行われ、祭りを大いに盛り上げた。
福井新聞社