寡黙な守護神が、リーグ制覇で初めて流したうれし涙。名古屋・篠田龍馬が語る「信じること」の大切さ。【F1上位リーグ第27節|ミックス/名古屋vs町田】
大事なのは、失敗を失敗で終わらせないこと
──10連覇を逃したのもこの墨田で相手が町田でしたが、その時は乗り越えられなかった壁を今回は打ち破って、タイトルをつかみました。 相手が町田だったのはもちろん覚えていたんですが、言われてみれば場所も確かに。そこはあまり意識してなかったです。 ただ、その年を経験したメンバーで今残ってるのは、僕と安藤(良平)と八木(聖人)の3人しかいないんですけど、あの1年のことはこのクラブを去るまでずっと背負っていかないといけない。だから今回で7連覇で、その10連覇に行き着くチャンスを残すことができました。あんな経験はもう二度としたくないですけど、あの1年が僕らを強くさせたと思ってますし、だからこそ、「あの時のようには絶対にならない」という話ができました。 僕たちベテラン選手は、ここでタイトル落としたら、やっぱり来シーズンは(契約が)どうなるか分からない。それも含めて、負けたらもう全て失うし、今日みたいに勝てばこれから先につながっていく。「人生をかけて」という話もさせてもらいましたけど、本当に全てをかけて手に入れたタイトルになりました。 大事なのは、失敗を失敗で終わらせないこと。自分もいつまでいられるかは分からないですけど、許す限りは名古屋に残り続けて、これまでの経験を伝えて未来の糧にしていきたいです。