“不屈の小兵”アイザイア・トーマスのNBA復帰までの道のり「欲しいのはチャンスだけ」
■ 10日間契約で貢献できることは?
さまざまな球団を渡り歩いてきたトーマスは、今回の10日間契約で「毎日どのような影響を与えることができるか」と意気込んでいる。 このトーマスの言う影響力とは、一体何を指すのだろうか。ケビン・デュラントやデビン・ブッカーの負担を緩和する持ち前の得点力だろうか。トーマスの考えは異なり、自身には得点よりも大切なものがあると感じている様子で、『Arizona Sports』は果たすべき責任について言及した同選手のコメントを伝えている。 「何よりもまずリーダーシップだ。ロッカールームにいる僕の経験は貴重なはずだ。コート上ではまだ高いレベルでできることがあるし、機会があればそれをオフェンス面で披露して、プレーを決め、チーム全員の仕事を楽にすることができる。でも、最も重要なのは、リーダーシップ、発言力、人格力、そして仲間をまとめる力だよ。それこそ僕が得意としていることだと思っている」 オールスタープレーヤーや経験豊富なベテランが多数在籍するサンズにおいて、わずか10日間で存在感を示すのは容易なことではない。だが、トーマスと同い年で、サンズのエースを担うデュラントはトーマスに大きな敬意を払っている。 「絶え間ない努力。それが僕が彼を尊敬している理由のひとつだ。僕はITを17歳の頃から知っていて、それ以来彼は変わっていない。彼がキャリアを通じて経験したエピソードは、世界中のバスケットボールプレイヤーにとってインスピレーションになるだろう。だから、彼といくらかの時間を過ごせることに感謝している」 プレータイムこそわずかしかないものの、サンズはトーマス加入後に連勝中。今後はヴィクター・ウェンバンヤマを擁するサンアントニオ・スパーズとの連戦と、王者デンバー・ナゲッツとのゲームが控えている。 もし仮に、トーマスの10日間契約中に白星を重ねれば、サンズはプレーオフへのストレートインにも近づくだろう。輝く手段は、ひとつではない。数多の試練を乗り越えてきたトーマスならきっと、わずかな期間をものにすることができるはずだ。 文=Meiji
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