3万匹に1匹!? 雄の三毛猫「三毛太郎」、看板猫でデビュー 熊本市のNPOが保護、譲渡会で〝接客〟
特殊な性染色体を持ち、3万匹に1匹ともいわれる希少な雄の三毛猫が、猫の保護や譲渡に取り組むNPO法人「犬ねこみらいサポート」(熊本市西区)の看板猫「三毛太郎」として活動を始めた。はっきりした白、黒、茶の3色と人懐っこい性格が愛らしく、メンバーは「染色体に異常があるため体が弱いかもしれないが、元気に大きく育ってほしい」と願っている。 「犬ねこ-」が7月下旬、野良猫に不妊去勢手術を施して元の場所に戻す「TNR」の活動中、設置していた捕獲器に生後3カ月ほどの猫が入っているのを見つけた。鼻水がひどかったため動物病院を受診したところ、雄の三毛猫と分かった。 体の汚れや足のけがなどから、飼い猫ではなく野良猫とみられるという。通常、子猫の場合は譲渡会で新たな家族を探すが、業者などによる高額転売を避けるため、看板猫としてNPOで保護することにした。 三毛太郎は11日、同市中央区の一新公民館で開いた譲渡会でデビュー。名前は「見たまま付けた」とメンバー。小さな体で元気に「ミャーミャー」と鳴き、丸い瞳でじっと人を見つめる。譲渡会では会員や来場者が「かわいい」と抱っこしたり、なでたりして触れ合った。
代表の中野裕子さんは「猫の保護活動を25年やっているが、雄の三毛猫を見たのは初めて」と驚く。三毛太郎は、毎週日曜に開いている譲渡会で来場者を〝接客〟する。中野さんは「ぜひ見にきて、触れ合ってほしい」と呼びかけている。 今月の譲渡会は、18日に家族葬のファミーユ横手ホール(西区)、25日に一新公民館で開く。詳しい情報はNPOがインスタグラムで発信している。(横川千夏)