ゴルファー憧れの上質セダン! 大きさを感じさせない走りに注目

ゴルフ歴約20年のエンジョイ派の小沢コージは、各種メディア連載をはじめ、TBSラジオ「週刊自動車批評 小沢コージのCARグルメ」のパーソナリティを務める著名自動車ジャーナリスト。小沢と一緒に至高のゴルフCARを探す、週刊ゴルフダイジェストの人気連載を紹介。今回はBMW 523iです！

ますます巨大化＆半EV化

ゴルファー憧れの上質セダンといえば国産ならトヨタクラウン、ドイツ車ならメルセデスのSクラスやEクラス、さらにこのBMW5シリーズといったところですが、昨今のSUVブームや電動化を受け大きく様変わりし始めてます。その好例が今回乗った新型523iでしょう。 1つは大型化。かつては今のBMW3シリーズぐらいのミディアムサイズでしたが8代目5シリーズは全長5m超え。全幅も1.9mと幅広く、旧型比で8.5cm、3cmものびているのです。かつてのメルセデスのSクラスのデカさ。もう1つは電動化です。今回乗ったのはガソリン2リッターターボ+ マイルドハイブリッドの523iですが、同時に完全バッテリーEVのi5も用意。両車はプラットフォームを共有し、大容量バッテリーを積むために大型化しました。さらなる特徴はデジタル化。内外装から走りに至るまでハイテクてんこ盛りです。 見た目は大きくなってますがBMWらしいエレガントなロングノーズフォルムは変わらず。しかしアクティブシャッター付きグリルを取り囲むLED照明や、ふっくらと膨らみL字型モチーフが入ったリアはイマドキ。片足を電気自動車に突っ込んだモダンデザインなのです。

キャディバッグ1本なら手前平積み可能だが、奥は横幅が狭く、リアを倒さなければ上限は2本。インパネを真横に貫くクリスタルガラスで覆われたインタラクションバーが美しい。ふっくらと膨らみ、L字型モチーフが入ったイマドキのリア インテリアも特徴的でステ

インテリアも特徴的でステアリングはクルマじゃないような六角形だし、スイッチ類は大幅減。操作感覚も新しく、エアコン調整はタッチスライド式だし運転席前には12.3インチと14.9インチの巨大タッチディスプレイが。まさに走るスマホで半分クルマじゃなくなってます。 走りも改良された2リッターターボが190psを発揮するうえ、マイルドハイブリッドがほどよくサポート。低回転からデカいボディを滑らかに引っ張ります。 気になっていた巨大5mボディですが乗ってビックリ。オプションのアダプティブサスペンションや後輪操舵付きの可変レシオステアリング機能によりキビキビ感はカローラ並み。かつてのSクラス並みのセダンをコンパクトカーのように振り回せるのです。 ゴルフカーとして見た場合、ラゲッジ容量こそEVのi5より大きい520リッターですが、横幅が狭くてキャディバッグはせいぜい2つ。ここは残念ですが、サイズを感じさせない走りはものすごい。800万円超えをモノともしないゴルフ＆BMW好きにオススメなのです。 撮影車種／BMW 523i 全長×全幅×全高／5060×1900×1515mm メーカー希望小売価格／798万円～ 撮影／望月浩彦 撮影協力／カメリアヒルズカントリークラブ ※週刊ゴルフダイジェスト2024年4月2日号「至高のゴルフCARを探せ 小沢コージの只今コージ中!」より