チリ、中国へのチェリー輸出が増加
【東方新報】中国市場の需要急増とコールドチェーン物流における世界的な進歩に後押しされ、チリの対中チェリー輸出は2023-24年シーズン、前シーズンの88パーセントから92パーセントに達すると予測されると、チリの対中外交官が述べた。 ここ数週間、チリの中国向けチェリーの輸出量は大幅に増加しており、2022-23年シーズンの36万2607トンと比較して、合計で36万5968トンとなった。 北京市のチリ大使館が発表した情報によると、この傾向は中国の春節(旧正月、Lunar New Year)まで続くと予想されている。 15年前にはチリから中国への輸出品目に含まれていなかったチェリーが、現在では銅鉱石に次ぐ年間輸出額20億ドル(約2960億円)を超え、中国への輸出から第二位の重要商品となっていると、中国駐在チリ大使のマウリシオ・ウルタド(Mauricio Hurtado)氏が述べた。 ウルタド氏は「この分野での貿易拡大は両国の経済に利益をもたらすだけでなく、中国市場での新品種やより幅広い製品群の導入の機会を創出している。今年はチェリーのシーズン継続を記念して、中国に桃を導入する。また、チリで一般的な品種であるコーホーサーモンも中国に輸出する予定だ」と話した。 また、ウルタド氏は「現在、中国への鶏肉と鶏肉製品の輸出を再開できる状況にある。これは、数か月前にチリが鳥インフルエンザの影響を受けていないと宣言された後のことで、生産者たちは一刻も早い貿易の再開を望んでいる」と語った。 中国への輸出を増やそうと、チリ政府の農業畜産局と上海税関は昨年から、チリの生鮮果実の上海港への入港を促進する共同計画を進めている。 この取り組みは、特に輸送中に冷凍処理を受けるコンテナを対象とし、フルーツフライを制御するために設計された植物検疫措置の実施に対応している。上海税関によると、この措置は時折フルーツフライの発生に直面するチリ地域からの果物にとって特に重要であるという。 ウルタド氏は、中国-チリ自由貿易協定(FTA)と一帯一路(Belt and Road)イニシアチブによって、中国とチリのビジネス関係は今年も成長を続け、技術協力やサービス貿易などの分野での多様化が見込まれると述べた。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。