ブラジルの裏社会を支配した女王描く「デビルクイーン」50年の時を経て日本初上映
1974年にカンヌ国際映画祭に出品されたブラジル映画「デビルクイーン」が、8月10日より東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開。50年の時を経て日本初上映されることがわかった。 【動画】ブラジル映画「デビルクイーン」予告編はこちら “ラテンアメリカのファスビンダー”と称された本作は、軍事独裁政権下のブラジルで疎外された人々の姿が強烈なサウンドと極彩色の美術を用いて描かれるクィア・ギャング作品。ヴィヴィッドなアイシャドーを塗り、リオデジャネイロの裏社会を支配していた“デビルクイーン”は、ある日ハンサムなお気に入りが警察に追われている事実を知ったことを機に周囲を巻き込んでいく。 恐怖で組織を支配するギャングのボスであり、あるときはスウィートな女王として君臨するデビルクイーンをミルトン・ゴンサルヴェスが演じており、シネマ・ノーヴォやボサノヴァのミューズとして知られるオデッチ・ララがキャバレーシンガーのイザ役で出演。ステパン・ネルセシアン、ネルソン・シャヴィエルもキャストに名を連ねた。監督は、トロピカリア・ムーヴメントを代表するアーティストの記録映画を多く手がけたアントニオ・カルロス・ダ・フォントウラ。2023年に4Kレストア版がベルリン国際映画祭で上映され、若者を中心に「アシッドロックの旋律に乗って殺し合うスコセッシ的モンタージュ」「色彩あふれる陶酔的なカーニバル」と絶賛された。YouTubeでは予告編が公開中だ。