米スター俳優が「ChatGPT」に猛烈抗議。それをうけ、同社は一部機能を"停止"か
人工知能(AI)の開発を行うオープンAI(OpenAI)が公開したチャットボット「ChatGPT」の最新版の音声アシスタント「スカイ」の声について、自身の声に「酷似している」と非難しているスカーレット・ヨハンソンが、同社に対して法的措置を取る可能性もあることが明らかになった。 【写真】極貧時代も経験....!苦労あり涙ありなスカヨハの魅力&いろはをおさらい 「スカイ」は公開された直後から、スパイク・ジョーンズ監督のSF映画『her/世界でひとつの彼女』に登場する実体のない人工知能型OS「サマンサ」の声にそっくりだと指摘する声が多く上がっていた。スカーレットはこの作品で、その声を演じている。 米公共ラジオ(NPR)を通じて公開した声明でスカーレットは、2023年にオープンAIのサム・アルトマンCEOから、音声アシスタントに彼女の声を採用したいとの申し出を受けていたことを明かしている。 アルトマンCEOは、彼女の声は「AI技術に懸念がある人たちにも、安心感を与えるだろう」と話していたという。だが、スカーレットは「熟慮の結果、そして個人的な理由から」、そのオファーを辞退していた。 そして、「ChatGPT」の最新版の音声が公開されるわずか2日前、アルトマンCEOはスカーレットのチームに再び連絡を入れ、声の使用について再考を求めてきたという。だが、それに対する返事をするよりも前に、「スカイ」の声を搭載した新製品はリリースされた。
スカーレットは声明で、「アルトマン氏が不気味なほど私に似た声を追求していることにショックを受け、怒りを感じ、不信感を持った」と述べている。彼女の親友たちも、複数の報道機関も、その音声と彼女自身の声を「聞き分けることができなかった」という。 さらに、スカーレットは次のようにも語っている。 「誰もがディープフェイクや肖像や作品、アイデンティティの保護といった問題に立ち向かおうとしているいま、これらは絶対的な透明性が求められるべき問題だと考えています」 「個人の権利が確実に保護されるようにするため、透明性が確保される形での解決と、適切な法整備が実現することを期待します」 彼女の顧問弁護士はNPRに対し、スカイの声をどのように開発したのか尋ねる手紙を2通、オープンAIに送ったことを明らかにしている。 いっぽう、アルトマンCEOとオープンAIの幹部らは、スカーレットとスカイの関連を否定。公式ブログへの投稿で、音声は「別の女優の声をもとにしている」と説明した。 だが、それでも同社はスカイの利用を停止。CEOはNPRに対し、次のようにコメントしている。 「ヨハンソンさんに連絡する前に、声優のキャスティングを行っていました……コミュニケーションの取り方がよくなかったことについて、ヨハンソンさんに謝罪します」
From Harper's BAZAAR.com