【イベントレポート】柳葉敏郎にとって「室井慎次」は“かっこいい親友”、松下洸平は青島イズムを継承
映画「室井慎次 生き続ける者」の初日舞台挨拶が本日11月15日に東京・TOHOシネマズ 日比谷で行われ、キャストの柳葉敏郎、福本莉子、齋藤潤、前山くうが、前山こうが、筧利夫、真矢ミキ、松下洸平、監督の本広克行が登壇した。 【画像】舞台挨拶にて、室井慎次の顔マネを披露した双子の子役・前山くうが&こうが 織田裕二演じる湾岸署の刑事・青島俊作を中心に、警察内部の縦割り社会や上下関係、人間模様を描いた「踊る大捜査線」シリーズ。「踊るプロジェクト」の新作である2部作の「室井慎次」では、警察を早期退職して犯罪加害者・被害者家族を支援している室井慎次が、故郷・秋田で発生した死体遺棄事件の第一発見者となる。前編の「室井慎次 敗れざる者」は10月11日より全国で公開中だ。 柳葉は「自分の生まれ育った場所で作品を作ってもらえるというのは、役者としてこの上ない幸せ。地元でのロケのときは、そこかしこにいるすべての方に感謝して過ごさせていただきました。今日を迎えてほっとしています」と語る。ドラマシリーズから演じ続けてきた室井慎次という役については「かっこいい親友を持ちました。27年間の彼との付き合いを柳葉の人生に生かせたらと思います」と述べ、「悔いなく室井慎次の人生を送ることができました」とファンに感謝を伝えた。 日向杏役の福本は「『生き続ける者』の撮影が先だったのですが、杏の心情の変化がちゃんと表れていてよかったです。杏は室井さんから、人に頼ること(を学び)、1人で生きていく勇気をもらいました」、室井と過ごす青年・森貴仁役の齋藤は「柳葉さんの作品に対する熱い思いを日々全身で感じて、僕もタカと一緒に成長したいと思っていました」とそれぞれ撮影を述懐。新城賢太郎役の筧は「試写会で観たときは席を立てないぐらいすごく泣きました。これだけは言わせてください。室井さんは永遠に不滅です!」と声を張り、会場を盛り上げた。 同じく室井と過ごす少年・柳町凜久を“2人1役”で演じた双子の前山くうが・前山こうがは、学校生活において室井の影響があったと言い「みんなの前で話すのが苦手なんですけど、チャレンジしたいなと思って、今学級委員です」「僕は副学級委員です」と報告。続けて前山くうがが「室井さんみたいにクラスという組織をよりよく変えてみせたいと思います」と力強く宣言した。また、MCから「敗れざる者」の劇中で見せた室井のモノマネを振られると2人そろって披露し、本広は「(撮影時の)アドリブだったんですよ。勝手にやり始めた」と明かした。 室井に詰め寄る警視庁捜査一課・桜章太郎役でシリーズ初出演を果たした松下は「撮影が始まる直前、監督から『桜さんは青島刑事の匂いがする人でいてほしい』と無理難題を言われて……。でも作品の中で、桜さんには組織に縛られずに突き進む姿が確かにあったように思うので、青島さんイズムを少しでも感じていただけていたら」とコメント。それを受け、柳葉は「思いっきり感じた! あのシーンで、室井がもう一つ背筋を伸ばさせてもらった」と松下をたたえる。沖田仁美役で再び同シリーズに登場した真矢は「あの頃は宝塚を辞めたばかりで、それから15年ぐらい、街中でも共演者からも沖田のイメージで恐れられてきた(笑)。傷付いた部分もあったけど、今考えると感謝しかない作品です。今回の作品を観て室井さんは皆さんの心に“生き続ける者”なんだなと思いました」と口にした。 最後に柳葉は「かつて室井慎次は信念がありながらもそれを達成できなかった悔しさを持っていたんです。彼ら(共演陣)のおかげで1つの小さな信念を通すことができました。皆さんも、自分の環境の中で小さな信念を追い求めて幸せになってください」と挨拶。観客から「室井さん、ありがとう!」と声を掛けられた柳葉は感極まっている様子だった。 「室井慎次 敗れざる者」「室井慎次 生き続ける者」は全国で公開中。 (c)2024 フジテレビジョン ビーエスフジ 東宝