評判・ブランド力・市場シェアも重要だが…投資する企業を見極めるときに「最も重視すべきポイント」【株式投資のプロが解説】
株価という数字も重要
なお、実際に投資をする際は、決算書の数字とともに、株価という数字も重要であることを忘れてはいけません。決算書の数字がよいうえに高い評判やブランド力、市場シェアを持つ超優良企業は、基本的に株価が割高になっているからです。 将来的な繁栄を織り込んで株価が高くなっているのでしょうが、それが今の時点で妥当な水準なのか、それとも行き過ぎているのかを判断して買わなければ、買ったあとに下がり続けたり、長い間上がらなかったりして、「結局、ほかの株を買ったほうがよかった」ということになりかねませんので、注意しましょう。 そしてそう考えると、「決算書の数字はいいのだけど、評判やブランド力、市場シェアが高くない」という企業が意外な「掘り出し物」となるかもしれません。そういった企業は、外からはうかがいしれない何かを持っているため、安定した業績を上げていると推測できるからです。 そして、配当や自社株買いといった株主還元をする余力は十分にあるでしょうし、それがしばらく続く可能性も高いでしょう。また、そのわりには知名度が高くないため、株価もその企業の実態より割安になっている場合があります。そういった企業を見つけたら、投資をしてもよいのかもしれません。
企業の業績は数字で表現されている
顧客から高い評判を得ている商品を提供している企業、そしてそれがブランドとして確立して信頼と実績の象徴となっている企業、さらにそれが高い市場シェアを占めていて他の追随を許さない状況になっている企業は、当然よい企業といえます。 しかし結局、決算書の数字を見てみなければその企業の本質は評価できない、といえるのではないでしょうか。 併せて考えると、まず重視すべき点は「数字」であり、次いで、その素晴らしい数字を出している理由として高い評判やブランド力、市場シェアが備わっていることで、その企業は超優良企業といえるのでしょう。 なお、実際に投資をする際は、決算書の数字とともに、株価という数字も重要であることを忘れてはいけません。 川合 一啓 株式会社ソーシャルインベストメント 取締役CTO