一家心中図った南越前町の母親に懲役5年を求刑
2022年1月、練炭自殺を図り、子ども3人を殺害しようとしたとして、殺人未遂の罪に問われている女の裁判員裁判で、検察側は19日、「一方的に命を奪うという最悪の選択」だとして懲役5年を求刑しました。 この裁判は南越前町の無職の女(当時38)が自宅の寝室で練炭自殺を図り、未就学児を含む子ども3人を一酸化炭素中毒で殺害しようとしたとして殺人未遂の罪に問われているもので、被告人の責任能力の有無が争点となっています。 19日の論告求刑で検察側は、「被告人は犯行当時物事の善悪を判断し行動をコントロールできる状態にあり、責任能力があったことは明らか」と指摘した上で、「被害者3人の意向を顧みず、一方的にその命を奪うという最悪の選択をしたことは身勝手で短絡的」として懲役5年を求刑しました。 これに対し、弁護側は、「被告人は重度なうつ病で、物事の善悪を区別できる状態ではなく、犯行を思いとどまることができなかった。」と無罪を主張しました。 最終意見陳述で被告人の女は、「子ども達に一生かけて償いたい。もう一度子ども達に会いたいチャンスを下さい。本当に申し訳ありませんでした」と述べました。 判決は 今月26日に福井地裁で言い渡されます。