浅野忠信主演の映画「レイブンズ」新キャストは古舘寛治、池松壮亮、高岡早紀
浅野忠信が主演を務めた映画「レイブンズ」の新たなキャストが発表された。古舘寛治、池松壮亮、高岡早紀が出演する。 【画像】「レイブンズ」より、アル中の主人公(浅野忠信)を支え続ける助手(池松壮亮) 本作は、実在した天才写真家の深瀬昌久と妻・洋子の芸術と愛を追い求める50年を描くダークファンタジー・ラブストーリー。「イングランド・イズ・マイン モリッシー,はじまりの物語」のマーク・ギルが9年かけて映画化を実現させ、浅野が深瀬、「火口のふたり」「由宇子の天秤」の瀧内公美が洋子を演じた。 古舘は、北海道で老舗写真館を経営する深瀬の父・深瀬助造役に起用された。戦争で心を病み、息子に厳しく接するという役どころだ。池松は1960年代から晩年まで公私ともに深瀬を支え続ける助手・正田役、高岡は深瀬が行きつけのバー「南海(なみ)」の店主役を担う。 古舘は「破滅的芸術家、深瀬昌久を余計なものを足すことも引くこともなく描きながら、ただの伝記に終わらずに、ギル監督がなぜ彼を映画にしたかったのかが最後にしっかり伝わってきた」と完成した作品に言及する。池松は「浅野さんと深瀬さんの時代を越えた奇跡の邂逅を特等席で見せてもらえて、とても幸せな時間でした」、高岡は「浅野さんとは30数年ぶりの共演なので、再会はとても感慨深いものがありました」と撮影を振り返った。3人について、ギルが寄せたコメントは下記の通り。 「レイブンズ」は2025年3月より東京・TOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館、ユーロスペースほか全国でロードショー。 ※古舘寛治の舘は舎に官が正式表記 ■ マーク・ギル コメント □ 古舘寛治について イギリスで公開された彼の作品はたくさん見ています。彼が助造の役を引き受けてくれたときはとても嬉しかった。寛治は深瀬の父親像に真に迫る迫力を与えてくれました。他のキャストと同様に私の脚本を彼自身のものにしてくれました。私は俳優たちがそのように脚本を自分のものにしてくれるのがとても嬉しいのです。 □ 池松壮亮について 欧米の多くの観客と同様に池松さんを初めて観たのは「ラスト・サムライ」でした。彼は小さいころから偉大な俳優になると誰もがわかっていました。池松さんは正田というキャラクターに温かさを与えてくれた。それは深瀬がたびたび陥る負の状態を際立たせたのです。 □ 高岡早紀について 実際の南海さんはエレガントでとても格好いい女性です。なので、高岡さんは完璧な選択でした。また、私は映画に登場するすべての女性キャラクターに深瀬を畏れ敬って欲しくなかった。高岡さんは持ち前の知性でそこのところを上手に表現したと思います。 ■ 古舘寛治 コメント いつも同じことを言ってるが、自分が参加した作品を客観的に観ることは難しい。しかし「レイブンズ」はとても楽しく観ることができた。 外国の監督が日本で日本人の映画を撮るのはとても難しいに違いない。自分の理解しない言語だけでなく、知らない慣習や文化まで撮る必要があるからだ。しかし「レイブンズ」は日本人監督にはないセンスをしっかりと作品から醸しながらも、ちゃんと日本人を描いていた。 破滅的芸術家、深瀬昌久を余計なものを足すことも引くこともなく描きながら、ただの伝記に終わらずに、ギル監督がなぜ彼を映画にしたかったのかが最後にしっかり伝わってきた。いい映画です。ぜひご覧ください。 ■ 池松壮亮 コメント 「レイブンズ」という素晴らしい作品に参加できたこと、とても光栄に思っています。 深瀬昌久さんの人生と死生観を、静かに見つめるマーク・ギル監督の知性と勇気に感銘を受けました。その瞳を通した美や精神性は、静謐でクールでとても深い余韻をくれました。 深瀬さんの隣で長年を過ごした相棒のような役を演じさせて頂きました。 浅野さんとの共演はとても瞬発的で感覚的で愉快なものでした。 浅野さんと深瀬さんの時代を越えた奇跡の邂逅を特等席で見せてもらえて、とても幸せな時間でした。 ■ 高岡早紀 コメント 浅野さんとは30数年ぶりの共演なので、再会はとても感慨深いものがありました。海外の監督が、日本人のカメラマンの生涯を描いている作品なので、客観的な感覚が、この作品を更に興味深いものにしてくれているのではと思います。 (c)Vestapol, Ark Entertainment, Minded Factory, The Y House Films