山本俊樹は真のボディビルダーに進化 最重量級は芳賀涼平が連覇、日本一のデカさを見せる
9月8日に静岡県で開催されたJBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)主催の「日本クラス別ボディビル決戦」は、階級別の日本一決戦。男子は体重別9階級に分かれて審査が行われ、中でも最重量カテゴリーの90kg超級、90kg以下級、85kg以下級では、日本でもっともパワフルな筋肉バトルが繰り広げられた。 ■90kg超級、90kg以下級、85kg以下級フォト&ムービー
90kg超級には、川崎一輝と芳賀涼平という共に神奈川を拠点に活動し、普段から交流も多いライバルの2人が、一騎打ちのバトルを展開。8月のジャパンオープン選手権では川崎が6位入賞を果たした一方で芳賀は予選落ちに終わったが、この日は逆転。1カ月でコンディションを上げた芳賀が、昨年に続き日本最重量カテゴリーの日本一に輝いた。 90kg以下級も、神田優作と上野拓人の2人のエントリーとなり、この階級の常連である神田に軍配。180cm近い長身に搭載したゴリゴリのマッスルで会場を盛り上げた。 85kg以下級では、期間限定でボディビルに参戦中のウエイトリフター・山本俊樹が悲願の金メダルを獲得。デビューイヤーは5大会に出場して銀メダルが3つと悔しさを多く味わってきたが、2年目の今年は元来持っているバルクに加え、弱点であったウエストの太さなどをポージングも含めて改善。「ボディビルもやっているウエイトリフター」から、「真のボディビルダー」へと進化を遂た印象があり、“脚男”の異名を持つ佐藤茂男との勝負を制した。 90kg以下、90kg超のエントリーはともに2人と寂しさはあるものの、逆に言えば、その体重で仕上げることができる選手がまだこの人数しか存在しないということである。デカく見せることもボディビルの技術として大切だが、物理的に真のデカさを追求する彼らの今後のさらなる巨大化にさらに期待したい。
文・写真/木村雄大