仲里依紗が語る!「おじさま方も泣ける」アニメ映画『屋根裏のラジャー』の舞台裏
12月15日公開の話題作『屋根裏のラジャー』で声の出演を果たした仲里依紗。アニメーション作品での声の演技に込めた思いについて聞いた 【写真】仲里依紗さんインタビューショット
子どもたちの想像上の友だち”イマジナリ”の世界を描く、スタジオポノック制作のアニメーション『屋根裏のラジャー』。人間に忘れられると消えてしまうという運命を背負うイマジナリたちをまとめあげるリーダー的な少女・エミリを演じる仲里依紗が、俳優として、表現者としての現在地と、今後の展望を語る。 ──最初にこの作品への出演依頼が届いた時の気持ちは? 仲里依紗(以下、仲) アニメの声優は仕事としてはすごく好きなジャンルで。声での表現というのは、すごく技術的な難しさがあるんですけど、昔からアニメを見ることが好きでしたし、アニメって実写よりも無限の可能性があると思っているので、お話をいただいた時はすごく嬉しかったです。 ──仲さんが演じたエミリという女の子は、物語が始まって時間が少し経過したところで登場します。観客としては「このお話どういうところに行くのかな」と思っているところにエミリが現れ、一気に物語の中心部に連れて行ってくれる。エミリの持つリーダーシップみたいなものは、仲さんの中で育てていったものなのでしょうか? 仲 エミリはストーリーの進行役なので、説明の役割を果たしているセリフがすごく多いんですね。だからその聞き取りやすさが一番大事だと思って演じました。印象的だったのは、イマジナリの世界って現実離れしていると思っていたんですけど、すごくリアルに感じられて、本当にそこにあるんじゃないかって思える世界だったんです。イマジナリには独特な子たちがたくさんいるので、その子たちと一緒に喋るってどうなるんだろうって思っていたんですけど、やってみたら全然もう、リアルな感じで会話できましたね。 ──イッセー尾形さんが声を演じたミスター・バンティングという、主役のラジャーをつけ狙うちょっと怖い大人が登場しますが、物語の中で何を象徴されていると思いますか? 仲 そうですね、存在としては怖いんですが、一つの世界しか知らないままで大人になってしまった純粋な人なんじゃないかなと思いました。大人になるって変化を楽しむということだと思うんです。でも彼は変化することを選ばなかった、変化が怖くてそのまま大人になっちゃって、だから寂しい人なのかなって。変化を受け入れたら、また新しい友達もできたかもしれないのに、と感じましたね。 ──この作品の試写室に伺った時に、周りにスーツ姿のおじさまたちがたくさんいて、最後の方は、ほぼ全員すすり泣いていて。 仲 大人にこそ、この映画を見てほしいというのはすごくあります。今回の作品は「全年齢対象のおもちゃ」みたいな、全世代の人が楽しめるっていう。だからおじさま方も泣けるし、私ももう本当に、試写室って自分では仕事モードだから、ちゃんと泣かないでおこうみたいな感じですごく我慢しちゃうんです(笑)。映画館だとリラックスして泣けるんですけど。私ももう一度、映画館で見たいですね、リラックスして。 仲 里依紗(なか・りいさ) 1989年長崎県生まれ。ドラマ、映画に出演する他、ファッション誌ではモデルとして活躍。幅広い役柄を演じる演技力で評価されている。主な出演作品に、『時をかける少女』(06)、『サマーウォーズ』(09)、劇場版『TOKYO MER ~走る緊急救命室~』(23)、映画『トランスフォーマー/ビースト覚醒』(日本語版吹替声優)(23)、映画『白鍵と黒鍵の間に』(23)など ニット・パンツ/KIDILL 問い合わせ先:Sakas PR TEL. 03-6447-2762 ピアス/Matilda rose・ネックレス/Elpe visible・左手中指リング/masae・左手薬指リング/maaa・右手中指リング/Thalatta・右手薬指リング/Amitie CREDIR 以上全て問い合わせ先:RHODES TEL. 03-6416-1995 その他スタイリスト私物
『屋根裏のラジャー』 12 月15 日(金)全国東宝系にて公開 原作: A.F. ハロルド「The Imaginary 」(「ぼくが消えないうちに」こだまともこ訳・ポプラ社刊) 監督: 百瀬義行 プロデューサー:西村義明 制作:スタジオポノック <出演> 寺田心 鈴木梨央 安藤サクラ 仲里依紗 杉咲花 山田孝之 高畑淳子 寺尾聰 イッセー尾形 BY T JAPAN, STYLED BY YUI KUROSE, HAIR & MAKEUP BY SHIHO KONDO AT reve