大谷翔平が異次元の“994億円後払い”を実現できたワケ バレロ代理人が批判を一蹴「他に誰がこんなことをするんだ?」
世界をあっと言わせた大谷翔平とドジャースによる10年契約。エポックメーキングなやり取りの舞台裏が徐々に明るみになってきている。 【画像】ドジャースのユニホーム姿をお披露目!大谷翔平が”決意表明”した入団会見の様子 10年総額7億ドル(約1015億円)というプロスポーツ史上最高額となる契約金もさることながら、世間がより強い関心を示したのは、全体の97%を契約満了後の後払いにするという異例の支払い形態だった。これはぜいたく税の課題を懸念した大谷自らが「チームは勝ちやすくなるの?」と望んだ末に成立したものだった。 同契約により、2033年まで実質年俸200万ドル(約2億9000万円)で臨むとされている大谷。この驚きの決断が下される瞬間を目の当たりにしたネズ・バレロ代理人は、「これほど極端な後払い契約は球界で見たことないし、おそらく今後も見ないだろう」と回想する。 現地時間12月17日にMLB公式メディア『MLB Network』のラジオ番組「SiriusXM」に出演したバレロ氏は「ショウヘイは唯一無二の状況にいる」と、今回の契約について持論を展開した。 「フィールド外での経済状況やスポンサー収入があるからこそできる稀な状況だ。チームがぜいたく税を気にせず、競争力を維持し続けられることは、彼にとってとても大事なことだった。僕はその実現のために腕によりをかけたんだ」 豊富な経験をもとに辣腕を振るったバレロ氏は、「他に誰がこんなことをするんだ? できるのは彼しかいない」と強調。さらに「ショウヘイはキャリアの次なる目標として、優勝を本当に望んでいた。そのために、自分の大型契約によってドジャースが選手を獲得できないような厳しい状況に追い込みたくなかったんだ」とし、一部で「悪影響」と批判を受けている後払い契約について「これが正しいやり方だと判断している」と続けた。 「最後は本当に彼次第だった。違う選択もできたんだ。ショウヘイが極端な後払いを結んだことで、将来契約を結ぶ選手にとって、これが先行的なものになるとは思わない。フィールド外で彼と同じ財政状況の選手は誰もいないからだ」 不可能と考えられた異次元の契約を可能にした大谷。その決断は、彼自身が身を置く「唯一無二」の状況が生み出した産物だった。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]