小学生の子どもを英会話と水泳教室に通わせたいです。手取り30万円程度ですが何割程度の月謝なら大丈夫でしょうか?
子育てにかかる費用のなかでも、大きな割合を占めるのが教育費です。文部科学省の「令和3年度 子供の学習費調査」によると、公立小学校に通う場合でも学習費の総額は、年間で約35万円かかります。この金額には習い事の費用も含まれていますが、月謝は手取りに対して何割が適切でしょうか。 そこで本記事では、英語と水泳教室に通わせた場合の月謝は、手取り月額の何割が適切かについて解説します。 ▼「3人目3万円」に思わぬ落とし穴! 2024年12月に前倒しになった「児童手当拡充」の注意点
英語と水泳教室の習い事はどのくらいかかる?
多くのアンケート調査で、小学生に親が習わせたいと考えている、あるいは実際に習わせている習い事について、英語と水泳が常に上位にランクインしています。 では、具体的に英語と水泳教室の習い事では月謝がいくらかかるのでしょうか。以下で、見ていきましょう。 ■英語教室の月謝の相場 子ども向けの英語教室は多く存在しており、レッスンの内容もさまざまで月謝にも幅があります。レッスン形式別に大まかな月謝の相場を図表1にまとめたので参考にしてください。 【図表1】
筆者作成 ■水泳教室の月謝の相場 前述のとおり、子どもの習い事のなかでも水泳教室は常にトップを占めるほど人気があります。その理由として、けがのリスクが少なく体力がつく、比較的月謝が安い、水着やゴーグルの準備程度だけで始められるなどが挙げられます。 図表2に、水泳教室に通うために必要な費用や月謝の相場を示しました。 【図表2】
筆者作成 水泳教室の費用はスクールによってさまざまで、入会金や年会費がない教室もあります。また、年齢や学年別、選手を目指すコースなどもあり、原則として年齢が高いほど費用も高くなります。
子どもの習い事の月謝は手取りの5%前後が目安
子どもの習い事も教育費のひとつですが、学校に支払わなければいけない費用と比べると優先度は低くなります。そのため、習い事に使うお金は毎月もらう給与のうち、必要な支払いを除いた余剰部分のなかでまかなうことが大切です。 その目安としては、手取り金額の5%が適切といわれています。以下で手取り30万円の場合で、英語と水泳の習い事の月謝について見てみましょう。 ■手取り30万円で英語と水泳の習い事は可能か 手取り金額の5%で計算すると、手取りが月30万円の場合は1万5000円が上限となります。この金額で、英語と水泳教室に通えるかを以下で見てみましょう。金額は、図表1, 2の毎月にかかる合計費用を対象とします。 ◆英語と水泳教室の毎月の費用 ●英語:2800~2万9000円(図表1より) ●水泳教室:3500~1万420円(図表2より) ●両方に通う場合:6300~3万9420円 月額1万5000円では最も高い月謝での習い事は難しいですが、一般的な月謝の範囲内であれば、余裕をもって英語と水泳の習い事に通わせられます。 ■住んでいる地域によっては習い事に補助金がでる 子育て世帯には国から児童手当が支給されますが、この手当は習い事よりも学費などに優先的に充当することをおすすめします。前述のとおり、習い事はあくまでも経済的余力の範囲内で行うことが重要です。 なお、自治体によっては、習い事に対して月1万円程度の補助金を支給していることがあります。補助金を利用して習い事させることで、教育費や生活費に余裕をもたせられるでしょう。興味のある方は、自身が居住する自治体の制度を確認してみてください。
子どもの習い事は収入に合わせて可能な範囲で通わせよう
子どもの教育費は、家計に大きな負担がかかる費用のひとつです。子どもの将来のために習い事をさせたいのは親心として十分理解できますが、そのために生活を犠牲にするのは本末転倒です。習い事は、手取りの5%を目安に収入に見合う範囲内で行いましょう。 また、自治体によっては習い事に対して補助金を出しているケースもあるので、それらの活用も検討してみましょう。 出典 文部科学省 結果の概要-令和3年度子供の学習費調査 大阪市 大阪市習い事・塾代助成事業 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部