『ポケモンスリープ』開発担当者に聞いた 開発秘話や“睡眠のエンターテインメント化”の狙い
20日にリリースされた睡眠ゲームアプリ『Pokémon Sleep(ポケモンスリープ)』。配信開始が公式ツイッターで告知されるとすぐに拡散され、1時間後にはトレンド1位になるなど大きな話題に。睡眠をテーマにしたこのアプリ、開発の狙いや背景をアプリ開発担当者の首藤まり江さんに伺いました。
■『Pokémon Sleep(ポケモンスリープ)』とは
『Pokémon Sleep(ポケモンスリープ)』は、“睡眠のエンターテインメント化”を目指して開発されたアプリ。これまで、ポケモンシリーズでは焦点が当てられていなかった、ポケモンの睡眠生態を研究するゲームです。 ユーザーは、眠る前にアプリを起動したスマートフォンを枕元に置き、睡眠を計測。目覚めた後、睡眠計測の結果に応じて集まったポケモンの寝顔をリサーチして、“ポケモン寝顔図鑑”の完成を目指します。
■「睡眠をより充実したものにする手伝いができれば」 “睡眠のエンターテインメント化” その狙い
2016年にリリースされた『Pokémon GO(ポケモン GO)』で、“歩くこと”に楽しむ価値を見いだした株式会社ポケモンが、“睡眠”という誰もがとる行動にフォーカスしたこのアプリ。開発のきっかけは、睡眠を計測する技術を知り、“睡眠をゲーム化できるのでは”というアイデアだったと首藤さんはいいます。 “睡眠のエンターテインメント化”の狙いについて、首藤さんは「日々の基本的な動作や行動に着目して、エンターテインメントの力でそういった当たり前の行動を充実したものに変える手伝いがしたいと考えました。その観点で次にエンターテインメント化しようと思ったのが“睡眠”でした。“睡眠のエンターテインメント化”を通じて、睡眠をより充実したものにするお手伝いができればという目的があります」と明かしました。
■ポケモンの睡眠タイプは本来のタイプに関連 なかには例外も
アプリには、カントー地方・ジョウト地方のポケモンを中心に100種類以上のポケモンが登場し、“うとうとタイプ・すやすやタイプ・ぐっすりタイプ”の3種類の睡眠タイプに分けられています。これは、そのポケモンの持つ本来のタイプと関連していて、例えば、ほのおタイプのポケモンは体温が高く、体温が高いと眠りが浅くなることがあるから、“すやすやタイプ”に分類されるということです。 このタイプ分けには、アプリ監修を務めた睡眠学の世界的権威・柳沢正史さんも関わっているそうで、首藤さんは「“水中の生き物はこう眠る”や、“虫の睡眠生態はいまだに解明されていなくて、眠っているかどうかも分からない部分がある”といった話を柳沢さんから紹介していただいた。それをポケモンに当てはめて考えたらどうなるかとヒントにさせていただきました」とタイプ分けの背景を明かしました。 また、ポケモンの持つ本来のタイプに関連したこの睡眠タイプですが、なかには例外となるポケモンもいるそうで「(例外の)理由はポケモンファンの皆さんに納得していただけると思うので、ぜひ探していただけたらと思っています」と明かしました。