石破茂首相「悪夢の民主党」安倍氏が多様した言い回し使う『変節』ぶりに「逆にブーメランとして帰って来るのでは?」とネットは厳しい声
石破茂首相が、立憲民主党の源流に触れて「悪夢のような民主党政権」と発言し、物議を醸している。石破氏はかつて、同様の言い回しを多用した故安倍晋三元首相を批判した経緯があり、その「変節」ぶりにネット上には非難の声が目立っている。 共同通信などによると、石破首相は22日、愛知県豊田市の集会で演説し、立憲民主党の政権担当能力に疑問を呈す際、「悪夢のような民主党政権と言うが、あのころを覚えている人はずいぶん減っている」と発言。鳩山由紀夫元首相による米軍普天間飛行場の辺野古移設を巡る迷走ぶりを持ち出したという。 ただ石破氏は2019年、当時の安倍晋三首相が党大会で「悪夢のような旧民主党政権に戻すわけにはいかない」と訴えたことに、「過去の政権を引き合いに自分たちが正しいと主張するやり方は危ない」と批判した経緯がある。 時事通信が17日に発表した世論調査では内閣支持率は28.0%と、発足時では2000年以降の歴代内閣で最低を更新。裏金事件での議員の処遇や衆院選の解散時期など、総裁選での発言を数々後退させるなど、就任後の「変節」への批判も大きく響いている。 X(旧ツイッター)上には、「自民党にお灸をすえようって民主党政権が誕生して地獄を見たの忘れたんか?」「民主党政権思い出すと立憲民主党なんかには投票する気になれない」などのコメントがみられ、依然として”民主アレルギー”が強い。 とはいえ、危機感の表れから一転したと受け取れる石破首相の今回の発言には反発も大きく、「世論的には今さらそんなこと言われても、じゃ自民党はどうなの?って逆にブーメランとして返ってくるよねぇ~」「民主党政権を悪夢と言うのであれば自民党政権は惨劇」「悪夢の民主党政権てたった3年間。極悪の自民党政権は30年」などの声が挙がった。 国民民主党の玉木雄一郎代表は自身のXを更新し、「『悪夢の民主党』などという批判は石破総理らしくない。かつては、ご自身も批判されていたではないか。また変わってしまったのか」と疑問を呈した。 立憲民主党の小沢一郎衆院議員は事務所名義のXで、「権力という魔物に取りつかれると、人間はここまで駄目になるという典型例。正直ここまで絶望的な総理とは思わなかった。石破内閣は始まる前にすでに終わっている」と厳しい言葉で非難した。 タレントの松尾貴史もXに、「まるで人が変わったように『そんな人たち』『悪夢の民主党政権』と、何かが憑依したかのような醜態……」と皮肉を込めてつづった。
中日スポーツ