「諦めずにやれば叶う」平野美宇が悲願のパリ五輪シングルス代表を確実に
◇天皇杯・皇后杯 2024年全日本卓球選手権大会(26日、東京体育館) 全日本卓球選手権は26日、女子シングルスの6回戦が行われ、平野美宇選手が大藤沙月選手を破り、ベスト8入り。伊藤美誠選手が6回戦で敗れたため、平野選手のパリ五輪シングルス代表が確実となりました。 【画像】全日本卓球女子シングルストーナメント表 ベスト8が決定 パリ五輪シングルス代表の2枠を争う選考レースは、既に選考ポイントで早田ひな選手が代表を確実とし、2枠目を平野選手と伊藤選手が争っていました。 今大会、平野選手はシード選手として4回戦から出場。初戦から面手凛選手との一戦をフルセットで制すと、5回戦、6回戦を順調に勝利。プレッシャーをはねのけ、準々決勝に駒を進めていました。 試合後、会見に臨んだ平野選手は、「まだ実感は完全にはわいていないがすごくうれしい。周りの方の支えがなかったらここまで来られていないと思うので、たくさんの方に恵まれている、本当に感謝している」と率直な思いを述べました。 「ちっちゃい頃から目指していた」と語る五輪の舞台。 16年リオ五輪には3人の代表メンバーに入れず、リザーブメンバーとして帯同。21年東京五輪では、シングルス代表は伊藤選手、石川佳純さんとの争いに敗れましたが、団体戦のメンバーとして銀メダルをつかみました。 「オリンピックはリオまでは夢だったが、リオでリザーブとして経験した時に、すごく羨ましい舞台、自分も目標にしたいなと本気で思ったのが16歳。そこからシングルスの2枠に必ず入るという目標を持って頑張ってきたが、東京の前は全日本で優勝できたり、アジアで優勝できたり、すごく勢いがあったにもかかわらず、失速してシングルスには届かなかった」と振り返ります。 一時は「卓球から逃げたい」と思いを打ち明けた平野選手は、悲願のシングルスの座を確実に。「今回も同じことになったらどうしようという気持ちにもなったが、そこを乗り越えたのはこの試合だけではなくて、自分の中で大きいことを達成できたと思う。もう一回諦めずにやれば叶うんだなって思った。自分を褒めてあげたい」と話しました。 最後に、「シングルスに出場するからには必ずメダルを取りたい。団体にも出場できるので、メダル、やっぱり金メダル。中国人選手にオリンピックの舞台で勝ちたい」とパリ五輪へ意気込みました。 全日本選手権は、27日にシングルスの準々決勝が行われ、勝ち進めば28日に準決勝と決勝が予定されています。