NHKが紅白プロデューサーの横領金「1億2500万円未回収で終了」が国会で判明の”あ然”
大みそかの風物詩といえば、NHK『紅白歌合戦』だ。 今年は旧ジャニーズ事務所所属のタレントの出場が44年ぶりにゼロとなったことでも話題になった。 【写真あり…素顔が】立花孝志氏 青山のクラブで美女に囲まれ「ウハウハの夜」姿 その紅白歌合戦が存続の危機に立たされたのは19年前の’04年。紅白チーフプロデューサーA氏の巨額横領事件が発覚した。同チーフプロデューサーは’98年から’01年にかけて元企画会社役員ら4人が番組制作にかかわったように装い、NHKから現金約6200万円を詐取したとして、’06年に詐欺罪で懲役5年の判決を受け、確定した。 「とんでもないスキャンダル。A氏が横領したお金の原資は“国民の受信料”ですからね。事件が発覚すると、受信料の不払いが急増し、当時の海老沢勝二会長が引責辞任した。紅白歌合戦の存続を揺るがす事態になった」(当時を知る週刊誌記者) これとは別にNHKは民事訴訟を起こし、A氏の約1億2500万円の支払いが確定。その後どうなったかは定かではなかったが……。 NHKの稲葉延雄会長が12月5日、参院総務委員会に参考人として出席。そこで質問に立った参院会派『NHKから国民を守る党』の斉藤健一郎参院議員が、前出の1億2500万円について追及した。 これに稲葉氏は 「不動産、金融資産、就労状況などを徹底的に調査いたしまして、およそ6700万円を回収したが、これ以上の回収見込みが立たなくなり、被害総額のおよそ1億2500万円を償却処理した」 と答えた。 大手メディアでは全くと言っていいほど報じられなかったが、巨額の横領金が未回収のままだったことが判明したのだ。 全国紙政治担当記者は 「質問に立った斉藤氏は、NHK党の立花孝志氏の“部下”。立花氏はNHK局員時代にA氏の不正を告発した張本人ですからね。斉藤氏に託すカタチで、確信犯的に国会でこの問題を取り上げたのでしょう。未回収のまま幕引きを図っていたことがわかり、納得できない国民も多いではないでしょうか」 と話す。 NHKでは先月2日、報道局の30代記者が私的な飲食代を取材と称して不正に経費請求したとして、この記者を懲戒免職にした。不正請求は12件、約34万円分。NHKは 「受信料で支えられているNHKの職員として許されない行為であり、視聴者の皆さまに深くお詫びする」 と陳謝。NHKはこの記者に全額の弁償を求め、他にも同様の不正がないか、調査を継続する方針。この記者以外の調査については、第三者委の指導を受け、対象者などを決めるとしている。 スポーツ紙芸能担当記者は 「19年前のA氏の事件が全く教訓にされていないことがわかった。一般企業でも不正請求はダメだが、公共放送のNHKは受信料によって支えられているので、この手の不祥事はご法度」 と断罪。続けて 「NHKの現場記者は世間が持つイメージよりも、くだけた感じで、みな優秀ですよ。記者の不正請求問題を受け『飲み会禁止になった』とグチっていましたね。同時にクビになった30代記者は『狙われた』とも話していました」 と明かす。 NHKでは受信料徴収を拒否する世帯や個人に対し、訴訟も辞さない構えを見せている。なかでも悪質な世帯に対しては、2倍割増金を求めて提訴している。 強硬な態度で臨むのであれば、まずは“カネの流れ”を可視化し、きちんと取り締まることが求められそうだ――。
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