子供が大人になるということ:思春期青年期の子にとっての良い親とは。
碓井真史新潟青陵大学大学院教授(社会心理学)、スクールカウンセラー

■大人とは何か
子供は天からの授かり物ではく、預かり物です。しっかり育て、そして自立させ社会にお返しするのが、親の役割です。心理学が考える「大人」とは、自分のことは自分で決めて、決めたことに責任が持てる人です。そして、愛する力を持っていることです。
■やけ、むき、いじけを越えて
自分のことは自分で決めると言っても、やけを起こして自暴自棄になっているのでは困ります。自分のことは自分で決めると言っても、むきになって大人の言うことに逆らい、柔軟性を失っているのでは困ります。自分のことは自分で決めると言っても、「どうせボクなんか」といじけて、「ほっといてくれ!」と引きこもっているのでは困ります。
自分のことを自分で決めるためには、心の冷静さが必要です。「勝手にしなさい!」と怒られて、ぷいっと出て行くのとは違います。冷静さを失っていると、人は自分が何をしたいのかさえわからなくなっています。
やけ、むき、いじけた心を解決して、本当に自分のやりたいことを見つけるのが、大人です。
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新潟青陵大学大学院教授(社会心理学)、スクールカウンセラー 1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。