1952年生まれ。甲南大学名誉教授、弁護士、元甲南大学法科大学院教授、元関西大学法学部教授。専門は刑事法。ネットワーク犯罪、児童ポルノ規制、青少年有害情報規制、個人情報保護などを研究。主著に『情報社会と刑法』(2011年成文堂、単著)、『インターネットの法律問題-理論と実務-』(2013年新日本法規出版、共著)、『改正児童ポルノ禁止法を考える』(2014年日本評論社、共編著)、『エロスと「わいせつ」のあいだ』(2016年朝日新書、共著)など。趣味は、囲碁とジャズ。【座右の銘】法学は、物言わぬテミス(正義の女神)に言葉を与ふる作業なり。
記事一覧
- 「死ね!」は侮辱か?
侮辱罪が重罰化されても、その適用範囲は意外と広くない。ネットの誹ぼう中傷対策には細やかな被害者支援対策の充実こそが有効。
- 阿武町誤振込み事件 電算機使用詐欺での起訴は無謀だ
不正な、あるいは不当な送金が直ちに電子計算機使用詐欺罪になるわけではない。
- 東名高速やり直し判決の〈喉に刺さった魚の骨〉
裁判所が使った「危険の現実化」とはどのような考えなのか。
- 政府の公式見解を尋ねたいー大麻が合法な国との関係
大麻が合法化されている国で大麻を使用しても、帰国後に処罰されることはない。この解釈が正しいのか、政府の公式見解を尋ねたい。
- 総理はオンラインカジノを取り締まると言うけれど
オンラインカジノは、長期的には損をしない、儲かる〈違法営業〉であり、これを「賭博」という観点から取り締まるのは方向違い。また、客は彼らの被害者・犠牲者であり、犯罪者ではない。
- 【給付金誤振込み事件】電子計算機使用詐欺罪の適用は疑問だ
なんと愚かな行為をしたものかと思うが、それと犯罪の成否は別問題だ。
- 【給付金誤振込み事件】阿武町が行なった受取人の氏名公表はマズイ選択だった
本件はいわば法の限界といわざるをえないが、阿武町の行為はさらなる問題を引き起こした。
- 誤振込みされた給付金を返さないと?
間違って振り込まれた金額について返還の義務があることはもちろんですが、使ったことがさらに犯罪となるかは難しいと思います。
- 薬物戦争の始まりー『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』ー
ビリー・ホリデイが狙い撃ちされた当時の社会的背景を簡単にまとめました。
- AppleもAmazonに続いて大麻合法化に向けて動き出した
カリフォルニア州では、21歳以上の成人がiPhoneで大麻を注文し、決済している。
- 大麻に烙印を押した男
アメリカにおける大麻規制の歴史を語るとき、この男を無視するわけにはいかない。どんな文献でも必ず言及されている。しかも、例外なく否定的な評価とともに。
- 【速報】コインハイブ事件 最高裁判決について
コインハイブ事件は、なぜこんなにも紛糾したのか。無罪とした最高裁判決の意義を考えます。
- 注意! SNSやYouTubeなどで大麻使用を勧めると処罰される可能性があります!
SNSなどで大麻を安易に勧めると処罰される可能性が。
- 放火に使われるかもしれないと思いながらガソリンを売った店員の刑事責任は?
犯罪に利用可能な危険物はいたるところで売られています。実際にそれらを使って犯罪が行われた場合、売った者の責任は?
- クリスマスと大麻のはなし―サンタがあんなに陽気なのはなぜ?―
クリスマスと大麻の切っても切れない関係。キリスト教の重要な行事や祝い事、特にクリスマスやイースターには、異教徒の儀式や伝統を受け継いだ痕跡があります。
- 大麻取締法に使用罪が存在しない理由(3完)
太平洋戦争後、GHQの日本に対する占領政策の一環としての大麻規制、そして大麻取締法に使用罪が存在しない理由について考察します。
- 大麻取締法に使用罪が存在しない理由(2)
1900年代初めのアメリカの〈反マリファナ・キャンペーン〉と大麻課税法(1937年)の紹介、そしてそれが大麻取締法に与えた影響について考察します。
- 大麻取締法に使用罪が存在しない理由(1)
大麻取締法に大麻使用罪が存在しない理由を、3回に分けて考察します。
- Amazonが大麻合法化に向けて動き出した
大麻合法化に向けて動き出したAmazon。世界的な巨大企業のこの決定は、想像以上のインパクトをもっている。Amazonがこのような決定にいたった国際的な背景とは?
- 心から反省しない被告人と刑罰―池袋暴走事故判決から―
被告人が反省してるという事情を有利にカウントするのは問題ないが、反省していないという事情を不利にカウントするのはどうなのか?
- 工藤会幹部死刑判決をどう読むか(速報)
工藤会幹部に対して、死刑と無期懲役という判決が下りました。この判決をどう読むか、共謀共同正犯の歴史からみていきます。
- 大麻使用罪は本当に必要なのか
大麻使用について、国家や社会が犯罪として対決することは、正しい方策ではない。
- 銭湯の入浴券を買わずに男湯へ。男が盗んだものは?
ものすごく単純な事件ですが、理論的にはなかなか難しい論点もあります。この事件は法律家の間でも話題になり、SNSではいろんな議論が交わされました。
- 性犯罪の立件に立ちふさがる司法の壁、「同意の錯誤」
相手が恐怖のあまりフリーズしたのを、許されたと思って性的行為をエスカレートさせて無罪?
- 行為を犯罪化する意味―話題の「大麻使用罪」―
大麻を吸ったら処罰するというのは、どのような意味をもっているのだろうか。