大津綾香氏が“リポスト”訴訟で立花孝志氏に勝訴 「反社会的カルト集団」「尊師」表現は名誉毀損にあたらずと認定
「反社会的」との論評は「重要な部分について真実」と認定
被告側は、立花氏が有罪判決を受けていることに加えて以下のような事実も指摘し、NHK党や立花氏に対する「反社会的カルト集団」や「尊師」などの論評は正当であると主張した。 ・2013年、立花氏はNHKの委託会社の従業員に暴行をして検察官送致された ・2018年、立花氏や旧N国党の立候補者らがちだい氏に対してスラップ訴訟を提起 ・2019年、動画投稿サイトで公開された対談で、立花氏が「アホみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう」「ある程度賢い人だけを生かしといて、後は虐殺して」などと発言 ・2020年以降、立花氏は自身を麻原に、旧N国党やNHK党をオウムになぞらえるような言動を複数回行った ・2020年、立花氏は旧N国党について「法律を守らない政党であることを売りにしたい」「違法行為をする政党である」などと発言 ・昨年の都知事選で、NHK党は関連政治団体も含めて合計24名の候補者を擁立し、公費で設置するポスター掲示板の枠を一般市民に売り出した 判決では「反社会的カルト集団」との表現について「攻撃的ではある」としながらも「原告が反社会的な集団である旨をいう本件意見論評は、その前提としている事実が重要な部分について真実であるということができる」と認定。 また、「尊師」との表現についても、先に立花氏が自身やNHK党を麻原やオウムになぞらえる発言をした流れを汲んだものにすぎず、「殺人を繰り返す危険な集団である」という主張と解することはできない、と認定した。 立花氏とNHK党は、ちだい氏本人に対しても「反社会的カルト集団」などの論評について名誉毀損で訴えていたが、昨年11月に請求を棄却する地裁判決が出されている。 判決後の記者会見で、ちだい氏と大津氏の両方の代理人を務める石森雄一郎弁護士は「原告の請求を全面的に棄却し、当方の主張を認める判決」「11月と同様の(勝訴)判決が出たことは、とても喜ばしい」と語った。