「夏休みいらない」13%──困窮家庭の切実な声 給食ナシ、エアコン代で負担増 “体験格差”の悩みも【#みんなのギモン】
■「3食ごはん作らなきゃ」…街の声は
馬野記者 「昔と事情が変わっているところもあると思いますが、街の人からはこんな話も出ていました」 高3と小2の親 「お昼ごはん作るのがめんどくさい。考えないといけないとか。どこに連れて行けばいいか。なかなか暑いので、公園とかも行けないので。どこ行こうみたいな。もてあます」 小2の親 「3食ごはんを作らなきゃいけない。宿題を見ないといけない」 小4と小2の親 「やることがない。外に行くにも暑くて、あまり外で過ごせないので、どうしようかなって」 刈川くるみキャスター 「(多くの場合)1か月以上ありますしね。私の家ではお昼ごはんを子どもたちで作ることにしていて、楽しかったです」 「ただ、ごはんや遊びに行く場所で親がこんなに悩んだり大変な思いをしたりしていると当時気付いていなかったので、今だったらもっと手伝えたなと、今更ながら感じますね」
■シングルマザーの女性に聞いた実態
馬野記者 「いろんな負担があるんですが、夏休みは家計の負担が増すという声もあります。特に、ひとり親の家庭などは苦しさを感じているといいます」 「私が取材した、大阪府に住むシングルマザーの30代女性の場合、小学1年生の娘が初めての夏休みを迎え、さまざまな問題に直面したそうです。『給食がないだけで金銭面も食事を作る手間も、本当に負担が増える。家計のためにも仕事を休めない』と言います」 「都内に住むシングルマザーの40代女性は、中学生1人と小学生2人の息子を育てています。『物価高が続く中でお米を買うのも高い。夏休みだとクーラーなど光熱費の高騰も影響を受ける』と話していました」
■困窮世帯、物価高による家計の変化は?
馬野記者 「経済的に困窮している子育て世帯が、夏休みにより厳しさが増すということが、調査でも明らかになっています」 「困窮世帯への支援などを行っているNPO法人『キッズドア』の調査です。困窮している子育て家庭1800世帯あまりを対象にアンケートを行いました。まずは夏休み以前に、そもそもの生活が厳しいということを知ってもらいたいと思います」 「物価の高騰が続く中、去年からの家計の変化について77%の人が『とても厳しくなった』と答えています」 鈴江アナウンサー 「買い物に行くとあらゆるものが値上がりしているなと感じるので、家計に直撃していますよね」 森アナウンサー 「これがベースになっているということですよね」 馬野記者 「それを踏まえた上で、日々の食事の中で『肉・魚を減らした』『野菜を減らした』と答えた人はそれぞれ57%ずつ、『子どもに食べさせるため保護者の食事を減らしたり抜いたりしている』は58%となりました」 「子どもに栄養バランスのいい食事をさせてあげられないことに悩む親御さんが多くいました。こうした状況の中で夏休みを迎えると、給食がなくなり、さらに追い詰められてしまいます」 森アナウンサー 「給食の無償化が進んでいるところはまだ全国でも3~4割ほどです。(夏休みではない)平時から食費に困っていらっしゃる方にとって、給食費(の負担)なしで給食を食べさせられていたのが、夏休みになるとそこがなくなってしまうのが大変ということですよね」