「再建のスタート」罹災証明書のイロハ

最終更新時間:2016/5/10 20:40

写真・画像Yahoo! JAPAN

キーポイント

  • 罹(り)災証明書を申請しましょう。資金面での支援を受けるため必要になる書類です。
  • 申請には被害状況がわかる写真、印鑑を用意してください。
  • 応急危険度判定とは別のものです。発行には時間がかかります。

住宅に大きな被害を受けた住民が、公的な支援を受けるために必要となる「罹災証明書」。熊本地震の被災地では市区町村が申請窓口を開設し、「生活再建の第一歩」として多くの方たちが訪れています。(ヤフー株式会社 北九州編集室 山内安子)

大型連休中も申請受け付け

庁舎が被災した益城町でも5月1日、町内9カ所で始まりました。町内最大の避難所・町総合体育館に隣接する「交流情報センター ミナテラス」でも受け付けています。

一方、熊本地震発生翌日の4月15日から受け付けを続けている熊本市。中央区役所1階ロビーの一角には朝から罹災証明を申請する人たちが続々と訪れ、「最後尾」を示すプラカードが掲げられる中で順番を待っていました。

木造平屋に住む70代の女性は「壁にひびが入り、損保会社に申請するよう言われて来ました。まだ家の中の片付けが終わらず落ち着きませんが、待ち時間は覚悟してきました」。

画像はスマホやケータイ画面を示せばOK

申請に必要なのは写真と印鑑。まずは被害の状況を写真に撮っておくことが大切です。熊本市では、外観は全景と各方向、内部は特に被害がある場所を4~5枚用意するよう案内しています。

「写真はプリントアウトしなくてもスマホやケータイの画面を提示いただければよいです」と担当者は説明します。一部損壊なら写真だけで即日交付されるそうです。

「応急危険度判定」との違い

地震発生後から行われた応急危険度判定は、罹災証明のための調査とは違うため注意が必要です。

 大地震で住宅などが被災すると、市町村が建築物の「応急危険度判定」と「被害認定調査」を実施する。



 応急危険度判定は、余震による建物の倒壊などから人命にかかる二次的災害を防止するために地震直後に実施する。
被害認定調査は、被災した住宅の被害の程度(全壊、半壊など)を認定するために実施する。認定結果に基づき、被災者に「罹災証明書」が交付される。



 応急危険度判定で危険を示す「赤紙」が貼られると、イコール取り壊しという誤解が生じる可能性がある。

日経アーキテクチュア

市町村の現地調査を受けずに倒壊家屋を片付けたり、修復したりすると、損壊の程度を証明できる現物がなくなり、証明書の発行が受けられない可能性もあります。

西日本新聞

被害割合50%以上の「全壊」、40~50%の「大規模半壊」、20~40%は「半壊」などと認定されます。
認定されると、再建支援金として全壊で最大300万円、大規模半壊で最大250万円が給付されるなどします。
一部損壊については「行政としての支援は特にありませんが、住民票や印鑑証明などの交付手数料が免除されます」と市担当者は説明します。

県外職員の応援で被害調査を加速中

増え続ける申請に建物の被害認定調査が追いつかず、全壊・半壊の証明書の交付開始のめどはまだたっていないとのこと(5月2日現在)。県外職員の応援を得て加速させているそうです。

熊本市の場合、農水産業用施設などは農業支援課、店舗や事務所、工場などは商業金融課と窓口が異なります。また市外に避難している方の申請は相談に応じるそうです。

市町村によって内容が異なる場合がありますが、「罹災証明」については万が一に備えて熊本以外のだれもが理解しておきたいものです。

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