現代になくてはならないともいえる通信インフラ。それはクルマでも例外ではなく、様々な形で車載Wi-Fiルーターが登場しています。そんな中、富士ソフトから車載Wi-Fiルーター+F FS040W カー・セットが発売されました。どのような背景からこのような商品が登場したのか、紹介します。

なくてはならない通信インフラ...まさに車載Wi-Fiは普及期

新しい生活様式が私たちの日常になじみつつある今、趣味や仕事での「リモート」というスタイルも当たり前になってきました。
それはコロナ禍の影響だけでなく、いつでもどこでも自分の好きな時に参加できる手軽さや、現地に行く時間が節約できる効率の良さ、天候に左右されない確実性など、いろんなメリットがあることも理由のひとつです。
クルマも例外ではなく、移動中のちょっとした空き時間でリモート会議に参加できたり、アウトドアレジャーなどの滞在先でも必要な時だけ仕事をこなせるといった大きなメリットがあります。
中には夫婦そろってリモートワークのため、家の中にスペースが確保できなかったり、「家にいると誘惑が多くて集中できない」といって、駐車中のクルマを簡易オフィス代わりにしている人も増えています。

また、動画配信サイトやストリーミング動画サービスが人気となり、クルマの中でも動画を視聴する人が急増。我が家でも、長時間のドライブでは子供の退屈しのぎにタブレットで動画を見せたり、通信を使うゲームをしたりするケースが多くなってきました。
そんなシーンで欠かせない通信インフラとして、クルマそのものにWi-Fiが搭載されているものや、後付け可能な車載Wi-Fiルーターが続々と登場しています。

数々の通信機器の開発や車載ソフトウェア開発を手掛けてきた富士ソフトから新たなソリューションが登場

そして今、クルマを第2のオフィスやリビングとしてもっと快適に活用したい人たちに、富士ソフトから新たなソリューションが誕生しました。
富士ソフトはルーター製品をはじめ、数多くの通信機器を手掛ける国内メーカーであり、IoT社会の核となる情報家電製品や、クルマに欠かせない車載ソフトウェアなどでも高い開発実績があります。
電動パワートレインやADAS、コネクテッドカーといった多彩な分野でのECU開発、AUTOSARや車載用Linuxなどのプラットフォーム開発／導入／インテグレーションといった、まさにこれからのクルマ社会を支えていく高い技術を持つ富士ソフト。その対応領域はクルマにとどまらず、医療機器や工作機器、産業用ロボットにいたるまで、実は私たちの生活に深く浸透しています。
そんな富士ソフトから新登場したのが、既存の車載Wi-Fiルーターの弱点をカバーし、より便利に使える実力を備えた「＋F FS040W カー・セット」です。

新登場の+F FS040W カー・セットは他と何が違うのか

+F FS040W カー・セットは、カー・モードの追加など機能を強化して安全対策も考慮したWi-Fiルーター本体に、車内に簡単に安定して設置できる専用カー・ホルダー、シガーソケット、TypeCケーブル、固定用テープがセットになった製品。
SIMフリーで、お好みのプランで契約するタイプです。
この+F FS040W カー・セットの大きな魅力は、一度設置したらずっと積みっぱなしにしておけて、エンジンをONにすると自動で起動し、すぐにWi-Fiが使えるようになるということ。

また、他社製品では停車中は使用時間に制限があるものもありますが、+F FS040W カー・セットなら走行中も停車中もずっと使えて、エンジンをOFFにすると自動で通信も停止するので、面倒な操作が一切いらないのが嬉しいところです。
さらに接続台数が15台までと圧倒的に多いのも特徴。家族がそれぞれスマートフォンなどをつなぎ、タブレットやPC、ゲーム機器などをプラスしてもまだ余裕があるので、よく一緒にドライブする友人なども接続OK。
法人利用も想定されているので、マイクロバスで多くの人が同時に使えたり、営業車で複数人の担当者が使う場合などにも便利です。
そして気になる通信速度も受信時最大300Mbps、送信時最大50Mbpsと車載Wi-Fiルーターの中では最強といえるスペック。4Gに加えて3Gにも対応しているので、走行中でもバッチリ使えるのはもちろん、山間部などの通信が微弱なエリアでも使えるのが頼もしいところです。

すでに+F FS040Wを持っているかたも安心

さらに、+F FS040Wの本体はすでに多くのユーザーに支持されているルーターなので、もう持っているという方もいると思います。
その場合には、本体以外の+F FS040W 専用カー・ホルダー、シガーソケットチャージャー、TypeCケーブル、固定テープがセットになった+F FS040W 専用カー・キットのみでも購入可能。
また、必要に応じて別売りのバッテリーを後付けすることができるので、車載用に購入しても、クルマ以外の場所でも使えるのがメリットです。

これは、バッテリーレスでも使えるようになっている+F FS040Wならではの便利さで、クルマ以外で使う際にはバッテリーをつけて、クルマで使う際にはバッテリーを外してと、どちらでも使うことができます。
また、別売りの+F FS040W 専用ホームキットと組み合わせれば、家の中でホームルーターとして使用することも可能です。
つまり、どこにでも持ち運んで使えるマルチなWi-Fiルーターというわけです。

持ち運びも可能 クルマだけじゃなくてどこでも使える

例えば、クルマから降りてキャンプ場でリフレッシュしながら好きな映画を観たり、公園でのんびりくつろぎながら数人で通信ゲームを楽しんだり、といったことが+F FS040Wならできます。
子供の夏休みに合わせてレジャーに出かけても、パパは車内でサクっと仕事を済ませることが可能。いつでもどこでもインカーワークができるようになれば、もっと自由に時間が使えて、行きたい場所を諦めることなく、家族や友人と過ごす時間も楽しめるはずです。

+F FS040W カー・セットはなぜ生まれたのか...担当者に聞いてみた

さて、このように"本当に使える"車載Wi-Fiルーター+F FS040W カー・セットはなぜ生まれたのでしょうか。
富士ソフト株式会社 プロダクト事業本部 M2M事業部 マーケティンググループ リーダーの小島幸也さんにお話を聞いてみました。
筆者：+F FS040W カー・セットは、どのようなきっかけで生まれたのでしょうか？
小島さん：昨今、ドライブ中に動画を視聴するというニーズが高まっていることや、コロナ禍によってクルマの利用頻度が増え、クルマ内で通信を必要とするケースが増えたことが大きな理由のひとつです。また、ディスプレイオーディオが標準装備される新型車も増えてきています。ディスプレイオーディオはナビを使ったり音楽を聴いたりするために、自分のスマートフォンをつなぐので、通信が必要不可欠です。こうした市場の動向に対し、クルマ使いで便利なルーターが提供できないかと考えたのがきっかけです。
そこで、モバイルルーターとしての実績があり、+F FS040W 専用ホームキットもあって、SIMフリールーターの中でよく売れていた+F FS040Wをベースに、車載Wi-Fiルーターを開発。クルマで使うことを想定するにあたり、最も留意したのはやはり安全性と利便性でした。

筆者：+F FS040W カー・セットは、どのような点に重点をおいて開発されましたか？
小島さん:バッテリーを付属したままにするのか、取り外して必要な時だけつけられるようにするのか、社内でも議論しましたが、バッテリーが付属していると夏の暑い車内に置きっぱなしにしたり、長時間使わない場合などに不安が残ります。なので、そこは安全性を最優先にしてバッテリーレスとしました。その代わり、一度車内に設置してしまえば、その後はルーターに一切触れなくてもエンジンONで起動、エンジンOFFで通信停止となるようにし、運転の度にボタンを押してルーターをONにする操作が不要になるよう、利便性を高めました。
また「+F」というブランドには、Fujisoft、Future、Fun、Fit（ちょうどいい）の頭文字であるFに、いつもそばに置いて欲しい、持ち歩いて欲しいという想いを込めた「＋」の意味があります。

クルマでもお家でもアウトドアでも 万能車載Wi-Fiルーター＋F FS040W

車内がWi-Fiによってグッと快適な第2のオフィス、リビングになるだけでなく、公園でも海でも山でも、好きなところでいつでも使える+F FS040W カー・セット。
手に入れた人から、やりたいこと、行きたい場所が無限に広がり、毎日がもっともっと充実するのではないでしょうか。