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高橋和夫

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

報告

補足1971年に成立したハーフェズ・アサドの政権は、クーデターで権力を掌握した。それ以前のシリアでは、椅子取りゲームでもするように、クーデターが繰り返されてきた。アサドは、そのクーデターのサイクルを止めるために徹底した警察国家を構築した。  そして、体制への忠誠心を疑われた人物は、容赦なく逮捕され拷問され長期間にわたり拘留された。そして殺害された。そうした恐怖のシステムで雇用された人々の多くがアサド家の属する宗教的な少数派のアラウィー派だった。同派は人口の1割強だ。そのシステムが息子のバシャール・アサドに引き継がれた。そして、その体制の崩壊により、広範な人権侵害の実態が表面化した。想像されていた以上の酷さに、この恐怖のシステムの実施を担っていたアラウィー派に対する反感が高まっている。シリア人の間の和解を難しくしている。新しい政権は、アラウィー派を含む全てのシリア人の協力を訴えているのだが。

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コメンテータープロフィール

高橋和夫

国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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