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白鳥浩

白鳥浩

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法政大学大学院教授/現代政治分析

報告

衆院の細田議長の「100万円」発言は尾を引くものであった。 細田氏の真意は、「10増10減の中で、代表されない地方の声もある、そのために議員を増員して地方の声を反映させるようにしよう」というものだったのだろう。 しかしながら、そこに至る説明において、議員の給料が「100万円しか」もらっていないという発言は、その金額だけが独り歩きし、細田氏の真意が伝わらない結果となってしまったのではないだろうか。筆者も含め「100万円」は、「100万円」「も」という評価であったことは否めない。 国会が決めた衆院の「10増10減」を見直すということには、つよい抵抗もあるかもしれない。しかしながら、現在、「一票の格差」のなかで、来る参院選では県から代表を送り出すことができなくなっている県があることも事実である。 民主主義の代表の原理として「住民の民意が反映されない」選挙制度の問題は今後も議論の余地があるだろう。

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コメンテータープロフィール

白鳥浩

法政大学大学院教授/現代政治分析

日本政治法律学会理事長。博士(政治学)。日本の政治、選挙、政策変容を中心に、それとの比較で海外の政治変容にも関心を持つ。東京、地方での講義、講演、出演依頼は可能な限り喜んで引き受けている。というのも多様な地域の大学での研究、講義経験や、政治家、ジャーナリスト、研究者、市民からの示唆は、自分の糧であり、その交流は喜びである。国内では静岡大学助教授、長崎県立大学専任講師、海外では英国オックスフォード大学ニッサン日本研究所、オックスフォード大学ペンブローク・カレッジ客員フェロー、ドイツ連邦共和国マンハイム大学客員教授、ノルウェー王国オスロ大学客員研究員等、学会では日本政治学会理事なども歴任した。

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