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内田良

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名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教授

報告

提言教師不足とその背景にある教師のなり手不足を受けて、文部科学省は人材の早期確保のために、さまざまな手を打っています。その一つが、教員採用試験(一次試験)の標準日を、従来の7月から今年度は6月16日に前倒しする施策です。来年度の標準日は今年度よりさらに一か月早く、5月11日に設定されています。 今回の記事は、前倒ししてもなお受験者数が減っているという、期待を裏切る結果を示しています。前倒ししなかったらもっと減っていたのかもしれませんが、いずれにしても、受験者減少に歯止めがかかっていないことは確かです。 いくつかの地域では、合格しても採用を辞退する者が半数を超えていることも明らかになっています。どういった層が、受験や採用から離脱しているのか。その理由は何か。具体的な中身に迫る実態分析が必要だと思います。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 石渡嶺司

    大学ジャーナリスト

    見解教員採用を改善するためには複雑な方程式を解く必要があります。 まず、日程ですが7月から6月、6月から…続きを読む

  • 妹尾昌俊

    教育研究家、一般社団法人ライフ&ワーク代表理事

    提言中途半端な前倒しでは効果は薄いということかと思います。教員の採用は都道府県と政令市等が行っていて、採…続きを読む

コメンテータープロフィール

内田良

名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教授

学校リスク(校則、スポーツ傷害、組み体操事故、体罰、自殺、2分の1成人式、教員の部活動負担・長時間労働など)の事例やデータを収集し、隠れた実態を明らかにすべく、研究をおこなっています。また啓発活動として、教員研修等の場において直接に情報を提供しています。専門は教育社会学。博士(教育学)。ヤフーオーサーアワード2015受賞。消費者庁消費者安全調査委員会専門委員。著書に『ブラック部活動』(東洋館出版社)、『教育という病』(光文社新書)、『学校ハラスメント』(朝日新聞出版)など。■依頼等のご連絡はこちら:dada(at)dadala.net

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