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中北浩爾

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政治学者/中央大学法学部教授

報告

見解共産党は論理的に混乱しているとしか思えません。記事によると、安保法を憲法違反としつつ即座の廃止は困難との認識を示す野田氏を「安保法の存続に道を開いている」と批判したそうですが、共産党は自衛隊を憲法違反としつつ即座の廃止は困難との認識を持っています。ならば、共産党は「自衛隊の存続に道を開いている」ということになります。 安保法の成立から、やがて10年。共産党が野党連合政権では「活用」すると言っている自衛隊や日米安保条約と同じく、すでに定着しています(かつて志位議長は尖閣有事などの際には安保条約第5条に基づき在日米軍の出動を求める可能性があると発言)。こうした安保法の現状を踏まえず、廃止を「野党共闘の一丁目一番地」と言うだけでいいのか。「共闘の基盤が損なわれた」原因の一端は、共産党の硬直的な姿勢にあると言わざるを得ません。 衆院選で野党は「政治とカネ」の問題で一点共闘したらいいと思います。

コメンテータープロフィール

中北浩爾

政治学者/中央大学法学部教授

専門は日本政治外交史、現代日本政治論。近著に、『自民党―「一強」の実像』中公新書、『自公政権とは何か』ちくま新書、『日本共産党』中公新書など。

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