この判決に対するコメント欄には、あたかも原告らが演説を妨害し、聴衆が演説を聴く自由を侵害されたかのような記載がありますが、判決によれば原告らは声を挙げてわずか10秒ほどで警察官に排除されており、北海道側もヤジによる選挙活動妨害や、聴衆の演説を聴く自由の侵害等の主張はしていません。 判決は、さらに現場の状況も検討したうえで、原告らの「表現行為の内容及び態様」は、差別や憎悪等を誘発・助長したり、犯罪行為を煽動したりするものではなく、選挙演説を事実上不可能にさせるものでもないとしています。そのうえで、警察官による表現の自由の制限は、公共の福祉による合理的で必要やむを得ないものではない、と判断しているものです。 現場の状況など、事件の概要を確認してからコメントしましょう。
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コメンテータープロフィール
神奈川新聞記者を経てフリーランス。司法、政治、災害、教育、カルト、音楽など関心分野は様々です。2020年4月から神奈川大学国際日本学部の特任教授を務め、カルト問題やメディア論を教えています。
