楊井人文

FIJ事務局長・弁護士 報告 オーサー

天皇の退位制度を採用するには憲法改正を要せず、皇室典範を改正すれば可能であるというのが政府見解である(高辻正巳内閣法制局長官昭和46年3月10日衆院内閣委員会、瓜生順良宮内庁次長昭和47年4月26日参院予算委員会第一分科会)。園部逸夫元最高裁長官の『皇室法概論』456頁もそう指摘している。したがって、内閣法制局が退位制度を設けるためには憲法改正が必要、というはずがないし、退位制度が第1条と抵触するという理屈もにわかに理解しがたい。

一体誰がそう言ったのかが、この報道では分からない。こうした重大な報道は、極力、情報源を明示すべきである。さもなければ匿名を隠れ蓑にした情報操作にメディアが利用される恐れがある。過去の政府見解との整合性についても問うべきであり、無批判に情報を垂れ流すべきではない。

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楊井人文

FIJ事務局長・弁護士

慶應義塾大学総合政策学部卒業後、産経新聞記者を経て、2008年、弁護士登録。2012年4月、マスコミ誤報検証・報道被害救済サイト「GoHoo」を立ち上げ、一般社団法人日本報道検証機構を設立。2017年6月、「ファクトチェック・イニシアティブ」(FIJ)を旗揚げし、事務局長。2018年4月、共著『ファクトチェックとは何か』を出版(尾崎行雄記念財団ブックオブイヤー受賞)。現在、インファクト(旧・ニュースのタネ)のファクトチェック担当編集長、早稲田大学次世代ジャーナリズム・メディア研究所招聘研究員、インターネットメディア協会(JIMA)監事。

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