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楊井人文

日本報道検証機構代表・FIJ事務局長・弁護士

楊井人文

慶應義塾大学総合政策学部卒業後、産経新聞記者を経て、2008年、弁護士登録。2012年4月、マスコミ誤報検証・報道被害救済サイト「GoHoo」を立ち上げ、一般社団法人日本報道検証機構を設立。2017年6月、「ファクトチェック・イニシアティブ」(FIJ)を旗揚げし、事務局長。2018年4月、共著『ファクトチェックとは何か』を出版(尾崎行雄記念財団ブックオブイヤー受賞)。2019年4月、インターネットメディア協会(JIMA)監事に就任。

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      この見出しはミスリーディングだと思います。実際は(日本企業が支払いに応じることは)「何の問題もない」と言っただけのようです。見出しの「賠償に応じるべき」だという表現は、外務省が支払いを積極的に要求したかのような印象を与えますが、実際の発言とは異なります。このように日本のメディアは、読者の注意を惹きたいためか、しばしば「発言内容」と「発言の趣旨についての記者の主観的解釈」を混同して伝える傾向があり、要注意です。

      韓国通信社「聯合ニュース」日本版の記事でも、外務省報道官の発言は「日本企業が大法院の判決を履行する場合は何ら問題がないとみている」と引用(翻訳)されており、「賠償に応じるべき」という表現で報道されていません。

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      憲法改正のためには与党(自民・公明)を中心とする「改憲勢力」が3分の2以上の議席が必要、というのが相も変わらずメディアが繰り返すステレオタイプな解説ですが、「現実」を反映しているとは言えません。公明党は「改憲勢力」とは言い難いですし、党議拘束を前提とした現在の国会・憲法審査会の枠組みでは、いくら「改憲勢力」が3分の2以上の議席を確保しても前進することはありません。野党第1党が抵抗すれば手続きが進まない仕組みになっているからです。野党第1党が抵抗している理由の一つは、3分の2の「改憲勢力」が野党の意向を無視して発議手続きを進めるのではないかという猜疑心でしょう。とすれば、今年夏の参院選で「改憲勢力」が3分の2を下回ると、逆に野党第1党が抵抗する重要な理由がなくなり、前進する可能性があります。議論が熟せば、改憲に必ずしも反対ではない他の野党議員の賛同を得て改憲発議が可能になるかもしれません。

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      この記事も核心のファクトについて「関係者によると」と匿名の関係者情報で書かれています。検察側の話を聞いて記事化したと思われますが、裏を返せば文書で確認していないことになります。裁判所の決定の文言がどうであったのか、この記事では分かりませんので、鵜呑みにすべきでないと思います。

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      この記事には「デマ」と「流言飛語」という言葉がごちゃまぜに書かれていますが、本来は異なる概念です。「デマ」はデマゴギー(demagogy)の略で、「政治的な目的で、意図的に流す扇動的かつ虚偽の情報」。「流言飛語」は世間にひろがる根も葉もないうわさ。災害時に発生しがちな根拠不明情報をテーマにしたこの記事では「流言飛語」の方が適切でしょう。最近は何でもかんでも「デマ」「フェイク」という言葉が乱用されていますが、大手メディアにはもう少し言葉遣いに気をつけてほしいものです。言葉の乱れも誤情報と無縁ではありません。

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      法律上(公職選挙法、政党助成法、政治資金規正法)の政党要件は「現職国会議員5人以上」または「現職国会議員1人以上で、前回衆参いずれかの国政選挙で全国の得票率が2%以上」です。よって、山本議員1人で”新党”を結成しても、当初は政党要件を満たさないと考えられます。また、自由党も山本議員の離党で4人となり、政党要件を満たさなくなると考えられます。そうすると、(衆院選で)小選挙区と比例代表との重複立候補が認められない、メディアの党首討論会で呼ばれなくなる可能性がある、といったデメリットがあります。山本議員は、そうしたデメリットも承知の上で、自由党や(合流した場合の)国民民主党ではなく"新党"という新政治団体を標榜した方がよいと判断したのでしょう。もちろん、次回国政選挙で5人以上当選すれば、そこで晴れて政党要件を満たす政党となります。

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      朝日新聞の報道によると、ルドリアン外相は、東京地検特捜部がゴーン氏を再逮捕し、勾留したことについて「問題視している姿勢を示した」ようです。ゴーン氏は、保証金10億円を納め、住居出入り口監視、パソコンや携帯の使用は弁護人の用意したものに限り使用履歴を裁判所に提出など、証拠隠滅・逃亡の恐れのないよう厳しい条件の下で保釈中でした。再逮捕されたのは別事件だとしても、この保釈条件が継続している中で、再び身柄拘束する必要性がどこまであったのか、という疑問は拭えません。

      4月5日付の読売、朝日、毎日、日経には、再勾留を認めるべきかについて4人の元裁判官の見解が載っており、うち3人が認めるべきでないという見解でした。しかし、逮捕翌日の5日、東京地裁は10日間の勾留決定をしました。

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      何が「保釈の弊害」かと読んでみたら、「再逮捕時に数十人の報道陣が殺到したこと」が「保釈の弊害」だと。驚き呆れます。大事件で数十人の報道陣が殺到することは、「保釈」とは何の関係もないことで、単にメディアが作出した混乱です。このような意味不明なコメントをさらに「見出し」化するセンスを疑います。「保釈の弊害」があるとすれば、保釈中に証拠隠滅がなされ、真相解明が妨げられるようなケースでしょう。保釈中にそのようなケースがどれほどあったのか、メディアは具体的に検証してみたらどうでしょうか。

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      弘中弁護士が「4回目の逮捕に踏み切った東京地検特捜部を強く批判」と書いてありますが、批判の対象は捜査機関だけに向けられたものではないと思います。捜査機関がいくら逮捕したいと思って逮捕状を請求しても、それを認めるかどうかを最終判断するのは裁判官。「証拠隠滅や逃亡のおそれがない」と判断すれば、却下「しなければならない」(刑訴法規則143条の3)のです。逮捕を認めた裁判官の責任の方が重いとも言えます。しかし、裁判官が逮捕状請求を却下するのは極めて稀(0.059%、平成29年司法統計)であることも現実です。

      ※当初、本欄コメントで、弘中弁護士が会見で「再逮捕を全く予想していなかった」と述べていたため「再逮捕を想定」との見出しに疑問を指摘しましたが、記者から「読みが甘かったのでは」と疑問が指摘され、会見終盤で「再逮捕の場合に備えた動画」を撮っていたとの説明がありました。当初の指摘は撤回いたします。

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      捜査機関は「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある」場合に逮捕状を請求して、逮捕できます(刑訴法199条1項)。他方で、裁判所は「被疑者が逃亡する虞がなく、かつ、罪証を隠滅する虞がない等明らかに逮捕の必要がないと認めるときは、逮捕状の請求を却下しなければならない」(同法規則143条の3)のです。ゴーン氏が10億円の保証金に加え「住居出入り口の監視カメラ設置」「海外渡航禁止」といった条件で保釈されていたのは、裁判所がこれなら「逃亡のおそれ」「罪証隠滅のおそれ」がないと判断したからにほかなりません。今回逮捕状の発付を認めた裁判官は、保釈を認めた裁判官と異なる判断を下したと言え、その正当性が問われるのではないかと思います。ちなみに、逮捕状請求に対する裁判所の却下率は0.059%(平成29年司法統計)。日本の「逮捕」制度の問題点をきちんと検証できるか、メディアの報道も問われます。

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      政府説明が事実と異なるというファクトチェックをしたのかと思って読んでみましたが、そうではなさそうです。たとえば「令和に異論はなかったとの説明に反し、野党出身の郡司彰参院副議長が、意見聴取の場で「季語の入った万葉集(を典拠とする案)はどうなのか」と疑問を呈したことも分かっている」と書かれていますが、当の本人は公式サイトで、その際の会話は「一切口外しないでおこう」と4人の衆参正副議長で確認したといい、「今日の紙面には、私が発言したとの内容が記事になっているものが有りました。私自身は約したことを違えず、今後とも口を開く積もりは有りません」と書いています。どこからか漏れた可能性は否定できないものの、このわずかな発言では文脈も趣旨もよくわかりません。

      はるか前に元号候補の考案を非公式に依頼したことも当然といえば当然で、正式に委嘱したのが3月14日だとの説明と矛盾しているわけではありません。

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