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梅原淳

鉄道ジャーナリスト

梅原淳

1965(昭和40)年生まれ。大学卒業後、三井銀行(現在の三井住友銀行)に入行し、交友社月刊「鉄道ファン」編集部などを経て2000年に鉄道ジャーナリストとして独立。『JRは生き残れるのか』(洋泉社)、『電車たちの「第二の人生」』(交通新聞社)、『ワクワク!! ローカル鉄道路線』(ゆまに書房)をはじめ多数の著書があり、雑誌やWEB媒体への寄稿のほか、講義・講演やテレビ・ラジオ・新聞等での解説、コメントも行う。

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      東海道新幹線の普通車の場合、腰掛の背ずりは座面から見て96度の位置にセットされ、121度の位置まで25度傾けることが可能です。座面先端から背ずりまでの空間は当初は約41cmですが、完全に倒すと背ずりが約16cm近づいて残るは25cmとなり、この点が不満の種となるのでしょう。
       国鉄時代、東海道新幹線の普通車の腰掛はリクライニングせず、背ずりは座面から約108度の位置に固定されていました。後席の旅客に遠慮して背ずりを傾けられない現代は、当時よりも息苦しいとも言えます。
       解決策としては、座席を回転させた後、背ずりがいまよりも10度、座面から116度ほどの位置に傾くように腰掛の構造を変えるとよいかもしれません。なお、東海道新幹線の次期モデルであるN700Sの普通車の腰掛はリクライニング時に座面が沈み、背ずりをあまり倒さなくても快適に感じられる工夫が施されており、普及が待たれます。

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      「スーパービュー踊り子」は1990年4月28日にデビューし、同時に製造された10両編成の251系電車が以来用いられてきました。251系は二階建て車両を伊豆急下田寄りに2両、東京寄りに1両連結し、残る7両も高床式のハイデッカー構造をもっています。でも、バリアフリーの観点からこうした客室は使いづらくなりました。登場当時は注目された高級感という観点でも、JR九州の豪華列車「ななつ星in九州」に似たコンセプトの「ザ・ロイヤルエクスプレス」が2017年7月から走り出すと、急速に古めかしく見えるようになった点は否めません。
       後継となる「サフィール踊り子」への置き換えを決めたため、JR東日本は251系最後の全般検査時に機器の更新をやめ、外板のパテ埋め等も最小限にとどめたようです。この結果、故障がちとなる車両が現れ、車体の傷みが目立つのは残念ですが、引退の日まで無事故で走り続けてほしいと思います。

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      平間駅前踏切での問題を解決する根本的な方法は立体交差化しかありません。が、その歩みは遅く、大多数が開かずの踏切と言える大手私鉄も2010年以降、82カ所の踏切が立体交差化されたにとどまり、なお5869カ所(2017年度末)が残されています。
       この駅の立体交差化までの応急対策として考えられるのは、駅を北側の仮設駅に移転または橋上駅化し、駅の利用者を踏切から分離させます。最低限、駅の西側には簡易な構造でもよいので改札口が必要です。
       ブレーキの効きの悪い貨物列車が運転される悪条件ながら、遮断機が閉まるタイミングを列車ごとに制御する「賢い踏切化」も必要です。また、立川駅方面の各駅停車の列車が接近した場合、平間駅に停車している間も遮断機が降りたままとなり、人々のイライラを募らせます。オーバーラン対策で遮断機を出発間際に開けられないのならば、プラットホームを南側に移設するほかないでしょう。

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      JR東日本は10月28日、浸水した新幹線車両のE7系8編成96両すべてを廃車とした場合、損失(車両の取得価格マイナス減価償却の累計額)を118億円(1両平均1億2291万円)と発表しました。E7系の取得価格は不明ながら、JR西日本のW7系同様、1両平均2億7343万円と考えると、55%、1億5052万円分が減価償却済みです。
       1両平均数千万円以上の修理費と現在の価値とを比較すれば廃車はやむを得ません。現実に、浸水した部分で再使用可能なものは車輪や車軸、走行装置である台車のフレーム程度にとどまるでしょう。
       今回の決断は10月28日には下されたでしょうが、長野市など沿線の人々の心情を考え、JR東日本は発表を遅らせたと考えられます。同社は早期の発表による株価の急落も警戒したはずです。なお、発表翌日の11月7日、東証1部の同社の株価は前日終値と比べて5円高い1万0115円の始値を付けました。

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      2017年度の貨物・旅客地域流動調査では、関東、東北の都県~北海道間の新幹線での移動者数は170万1000人、航空機での移動者数は1617万6000人で、新幹線のシェアは9.5%でした。北陸新幹線の実績に基づくと、北海道新幹線新函館北斗~札幌間開業後の同区間の移動者数は全体で約1.5倍に、新幹線は約2.1倍に増えるとみられ、適用すると新幹線の移動者数は357万2100人、シェアは13.3%に上昇します。
       同じ統計で青函トンネルを通る鉄道の輸送量は453万3661トン、北海道~他の都府県間の海運での輸送量は4918万0547トン、自動車は0トンで、鉄道のシェアは8.4%です。同年度のJR貨物全体の輸送量は3164万2000トンで、青函トンネルを通る貨物の比率は14.3%でした。
       これらの数値をどう見るかでJR貨物が青函トンネルから撤退すべきかどうかが見極められるでしょう。

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      記事にある「列車はドアが開いた状態では出発できない」に加え、ドアコックのレバーを戻してドアをロックしないと新幹線の車両は本来は動かないことになっています。今回のトラブルはこの機能がなぜ作動しなかったかが問題です。JR東日本の言うドアコックのふたが開いているどうかを検知する機能の有無は関係ありません。清掃作業時のドアコックの戻し忘れは1964年の東海道新幹線の開業時から数多く発生したはずでしょうが、車両が動けないという機能に助けられてきたからです。
       なお、清掃担当者がホームの反対側の扉のドアコックを操作した理由は、清掃作業中に車両が動き出してしまわないようにするためと考えられます。新幹線では発生例はありませんが、国鉄時代の在来線では清掃作業中で、なおかつ旅客を乗せていなかったにもかかわらず、誤って列車を出発させたトラブルが起きました。

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      今回トラブルを起こしたJR東日本のE5系の扉はピストンに込められた圧縮空気の力により自動的に開閉します。ドアコックの操作によって圧縮空気が抜け、扉は手動で開けられる一方で、本来ならばドアコックを戻さなければ扉は自動的には閉まらず、列車は出発できません。恐らくはドアコックを不十分に操作したため、扉は手動で開き、なおかつピストンにも圧縮空気を込められる状況に陥り、扉が自動的に閉まって出発できたのでしょう。
       清掃担当者の責任に帰せるのは簡単ですが、そもそも非常時に使うことを想定して設計されたドアコックを、折り返し時の清掃に「常用」するのは問題だと思います。1カ所の扉のみでも自動的に開閉させられるようにする仕組みに改良すべきです。

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      博多南線を含む山陽新幹線の列車の運転は東海道・山陽新幹線運転管理システム(コムトラック)よって管理されています。8月15日の列車の運転計画は前日14日までにコムトラックの中央システムで作成されました。乗務員区所ではこの運転計画を見ながら運転士の運用をコムトラックの端末に入力し、中央システムは送られてきたデータから運転士が未充当の列車の有無などをチェックした後、運転士行路表を作成して再度乗務員区所に運転計画を送信する決まりです。乗務員区所でも再度運転士が未充当の列車がないかどうかをチェックしますが、乗務員区所の担当者の手配ミスということから、とりあえずと考えて見込みで運転士を手配してしまったと考えられます。これは重大なミスと言えるでしょう。
       今回は列車の運休が生じました。このため、国土交通省地方運輸局長に運転事故等届出書を提出しなくてはならない点を付記します。

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      広範囲に影響が及ぶ台風だけにJR東海の今回の措置は適切な判断でしょう。8月15日に運休となる列車はすべて「のぞみ」で、「ひかり」「こだま」は運休となる列車はありません。運休となる「のぞみ」は下り新大阪駅方面が25本、上り東京駅方面が30本とJR東海は8月14日16時50分付けで発表しました。55本の「のぞみ」は全列車山陽新幹線と直通する列車で、8時台~16時台に東京駅を出発する列車のうち13分、30分、40分発、10時台~19時台に新大阪駅を出発する列車のうち6分、13分、33分、40分発の「のぞみ」は運休となる確率が高いと考えてください。

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      他の報道にあったように、鉄道のトンネルに関して国土地理院は坑口(出入口)の測量は行いますが、具体的なルートについては鉄・軌道事業者からの資料をもとに地図を作成するケースがほとんどです。実際に地形図を見ますと、恐らくは元の資料の誤りや転記ミスなどにより、鉄道のトンネルのいくつかが怪しげな位置に記されている例が見られます。鉄道・運輸機構はそうした点を知っていてあえてJR九州に確認しなかったのは、作業が繁雑になるのを避けたかったからでしょう。
       なお、根本的な問題として挙げたいのは、今回のインシデントが発生した長崎トンネル(長さ6173m)は鉄道・運輸機構の前身、日本鉄道建設公団の所管で建設され、1971年9月に竣工したという点です。つまり、長崎トンネルに関する最も正確な資料は、本来であれば鉄道・運輸機構が持っていなければなりません。恐らくは散逸してしまったのでしょう。

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