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塚本昌彦

神戸大学大学院工学研究科教授(電気電子工学専攻)

塚本昌彦

ウェアラブルコンピューティング、ユビキタスコンピューティングのシステム、インタフェース、応用などに関する研究を行っている。応用分野としては特に、エンターテインメント、健康、エコをターゲットにしている。2001年3月よりHMDおよびウェアラブルコンピュータの装着生活を行っている。NPOを立ち上げ、ウェアラブル産業の普及・振興に努めている。参考:ウェアラブルチャンネル(YouTube) https://www.youtube.com/channel/UCA2MKr5OFn-ZuxeKUbSfbcw

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      U1チップの真の狙いは「AirTag」という名称が噂されるAppleの新商品紛失の防止タグだという説が濃厚です。AirTagにはR1チップと呼ばれるUWBの「位置を知らせる側」オンリーのチップが搭載され、U1チップから「位置を知る」ことができるようになるのではないかと見られています。従来の忘れもの防止タグはBluetooth接続のみで存在を確認していたのですが、AirTagではBluetoothに加えUWBで数センチ精度で位置を知ることができるというのです。用途は紛失防止にとどまらず、物品管理全般、ペットや人の管理、流通や車両の管理など、ICタグやQRコード、さらにはセンサがつくという噂まであるためIoTの領域にまで広がり、次世代iPhoneの一つのキラーアプリとなるでしょう。AirTagの真の狙いが「Apple Glass」という名称で噂されるARグラスであることはいうまでもありません。

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      Tileアプリで追跡できる商品はほかにもいろいろあります。Bose、Plantronics、Sennheiserのヘッドセット、HPのノートパソコン、KeySmart、Herschelのキーホルダーなど、Biancaのキー、Nomadのモバイルバッテリー、Fossilの財布(いずれも一部の製品)などです。Tileアプリを使えば身の回りの様々なものの場所が管理でき、紛失も防止できるので大変便利です。Skullcandyのイヤホンもこの仲間に入ることで、より多くの物品の管理が一元化できるようになります。TileアプリだけでなくiPhoneの「探す」アプリでもTileタグが探せるようになるとの報道もあり、Tileの優位性はますます高まっていくようです。一方で、Appleがこの分野の新製品を投入するのではないかという噂があり、タグとアプリのシェア争いが今後複雑化かつ激化することが予想されます。

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      見た目はサングラスのようですが、VRゴーグルですのでかけている人から外は全く見えていませんので周りの人は注意しないといけません。といっても商品が出てくるという話ではなくあくまでも研究の話です。具体的なメカニズムとしては、偏光板を使って光を1回めは反射させて2回目に通過させるというふうになっていて、通常のVRゴーグルではもっと分厚くなるのを薄くしているということです。かわりに光量が大幅に減ってしまうため、画面を普通に見ようと思ったらよっぽど明るく発光しないといけないことになり、今回はレーザーを用いてしかも単色になっています。暗くなるという犠牲を払ってまでVRゴーグルを薄くする必要があるのかという点がこの方式に対する重要な疑問点です。VRでなくARだと歩き回りながら使うので当然このような要求が出てくると思いますが、今回の方式は直接ARグラスに適用できるものではなさそうです。

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      腕時計型デバイスで指先の動きを検知するという点がポイントだと思います。これまでは、デバイスから手先の方向に向けた多数の距離センサやカメラを用いる方法や、手首の周径形状の変化を検出する方法、手首での筋電位の変化を見る方法などが提案されていましたが、血管のずれを見てそれを実現するというのはオリジナリティがあるように思います。いずれの手法も細かい指先の動きを見るのは難しく、なんとか「グー」「チョキ」「パー」の判別が行えるとかいうようなレベルのものが多いように思います。手首周径に高精度なセンサをたくさんつけるとかしないとそれ以上の精度を出すのは難しいかもしれません。そのような意味で、これはどちらかというと研究レベルの成果であって、当面実用化されるものではないように感じます。ARグラスと組み合わせて使うと面白いかもしれませんので、期待はしたいところですが…。

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      Tileは最もメジャーな紛失防止タグで、財布や鍵、カバン、自転車などに付けて使われます。通常のTileの専用アプリではここに書かれているような多くの機能が無料で使えるのですが、忘れ物をしたそのときに知らせてくれる「スマートアラート」や3人以上でタグを共有する「共有無制限」などのわりと重要な機能は月額360円あるいは年額3600円のサブスクリプションモデルとなっています。これはアプリケーションに対してかかるので、一つのサブスクでいくつものタグを管理することはできるのですが、知らないで買うと重要な機能が有料サブスクで驚くかもしれません(この商品に関してどうかはわかりません)。Appleの「探す」アプリもTileに対応すると報道されていますので、このイヤホンもそれで探せるなら便利でしょう。ただ、完全ワイヤレスイヤホンの場合、片側を「なくす」より、「落とす」ことのほうが深刻かもしれませんね。

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      North Focalsはレーザーを使った「普通のメガネ」に見えるスマートグラスという商品でしたが、アイボックス(見える目の位置の範囲)が狭く、個人に合わせて調整が必要だという点が販売上大きな問題になっていました。もともとこの方式の知財はIntelからNorthが買ったもので、Intelは多額の予算をかけて関連企業の買収や出資をして試作機まで作ったものの商品化をあきらめたという経緯があります。おそらく同じ問題に直面して、状況を改善できず断念したものと思われますので、Northも新しいバージョンの開発には行き詰まっていたのではないでしょうか。このようなことからGoogleがFocalsを改善して商品化することは考えにくく、知財を別の形で使うことやこの分野の人材を確保することが目的なのではないかと思います。レーザーを使った次世代Glassの開発が進んでいるのではないかと推察されます。

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      ペルチェ素子を用いたウェアラブルクーラーは10年ぐらい前からいくつかの商品が出ています。特に頸動脈を直接冷やすネック型のクーラーが多いのですが、暑い夏の日に使うにはなかなか冷たくならない点が問題となっていました。涼しい場所では冷たいのですが暑い場所では冷たくなりにくいのです。ペルチェ素子は、片面が冷たくなった分だけもう片面は熱くなるので、その放熱が難しいためです。涼しい場所で試してみてすごく冷たくなるからと言って、暑い場所では冷たくなりにくいので、買うときにはよく注意してください。また首と違って背中では一般に体全体を冷やすのには効果がなさそうな気がする点も心配です。さらに、上からシャツを着たら放熱性が下がるので熱くなっていくかもしれません。もっといえば、背もたれにもたれることができなさそうですし、汗に対する防水性・防滴性も問題です。試してみないとわかりませんが、記事を見る限り懐疑的です。

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      スマートグラスはこれまで20年にわたって多くの企業が失敗してきました。ウェアラブルという分野全体が非常に難しく、多くの課題があります。一方で、HoloLensやRealWear、VUZIXなどは産業用でかつてないほどの好調なようです。長年の技術蓄積や経験をベースとして問題点を解決してきた結果なのではないかと思います(RealWearはスマートグラスの老舗Kopin社の技術がベース)。また、AppleがiPhoneに代わる新時代のプラットホームとして近い将来ARグラスを出してくるものと見られており、それにつられて新しい商品がたくさん出てくるでしょう。スマートグラス自体は決して技術指向なデバイスではなく、スマホの不自由な点を改善し人間の視覚を拡張するという意味で人類の未来像を創り出すものです。現状をポジティブにとらえて、マイナス面はビジネスチャンスととらえるのがよいのではないでしょうか。

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      Apple CEOのTim Cook氏はARグラスをスマートホンに代わる次世代のプラットホームと見ており、現在、商品化に向けて着々と準備を進めている模様です。今回のWWDCの発表の中にARグラスとの関連性が強いとみられる話がいくつか見受けられるのを、近い将来この新しい商品をローンチさせるための布石と考えるのは自然です。ここで挙げられているもの以外にも、屋内即位のためのU1チップに関わる話やそれを用いた新しいフレームワークNearbyInteraction(NI)、LiDARスキャナを活用するARKit 4のDepthAPIなどはARグラスの用途を広めるものです。今回ハードウェアの発表はありませんでしたが、これから出てくるいくつかの新製品もARグラスにつながるものと見るのがよいでしょう。これらの盤石な布石のもと、かつてないほど「素敵な」ARグラスが現れる日を楽しみにしたいと思います。

    • 塚本昌彦

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      この分野で最も権威のあるジャーナルの一つに採択された論文の内容で、論文はFacebook Researchのページ内で公開されています(Andrew Maimone, Junren Wang, ”Holographic Optics for Thin and Lightweight Virtual Reality”, ACM Trans. Graph., Vol. 39, No. 4)。これによると、円偏光したのち反射偏光板で跳ね返し、1/4波長版を2回通して同じ反射板をスルーするという偏光の性質をうまく使った(わりと素朴な)原理(「パンケーキ光学」と呼ぶもの)のようです。光量は反射部だけで25%になってしまい拡大系を含むと相当暗くなってしまうので、レーザー光源が必要性なのでしょう。研究論文なので一般的には商品化とはまた別と見るべきでしょうが、商品が出てきたら面白いですね。

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