田中宝紀

NPO法人青少年自立援助センター定住外国人支援事業部責任者 報告 オーサー

海外ルーツの子どもたちは、よく言葉の壁や文化宗教の違いが最も大変なことのように言われますが、それ以上に深刻な課題は「(標準的な)日本人ではない」とみなされることによる「心の壁」とそれに対する無頓着さであると感じます。
差別は受ける側よりする側が「そんなつもりじゃなかった」と無自覚な場合があることはよく指摘されるところです。
ある言葉が一見褒めているようで実はそこに無意識の差別や偏見が含まれおり、それに触れた人にとってプレッシャーになると言う事実は、特別な人だけに起こる事ではありません。たとえば女性に対して「足が細くてきれい」と伝えることが、太ることに対する批判と恐怖を無言のうちに伝えてしまうように。
これまで以上に多様化やグローバル化が進む日本社会にとって、この無頓着さを放置することのリスクは小さくありません。今、あらためて多様性に対する理解を深めていく必要があると感じます。

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田中宝紀

NPO法人青少年自立援助センター定住外国人支援事業部責任者

1979年東京都生まれ。16才で単身フィリピンのハイスクールに留学。 フィリピンの子ども支援NGOを経て、2010年より現職。「多様性が豊かさとなる未来」を目指して、海外にルーツを持つ子どもたちの専門的日本語教育を支援する『YSCグローバル・スクール』を運営する他、日本語を母語としない若者の自立就労支援に取り組む。 現在までに35カ国、750名を超える子ども・若者を支援。日本語や文化の壁、いじめ、貧困などこうした子どもや若者が直面する課題を社会化するために、積極的な情報発信を行っている。2019年度、文科省「外国人児童生徒等の教育の充実に関する有識者会議」委員。

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